コントがきっかけの芸歴吹替声優?『ビートルジュース ビートルジュース』に友近&ロバート山本博が参加
『チャーリーとチョコレート工場』(05)、『アリス・イン・ワンダーランド』(10)のティム・バートン監督の最新作『ビートルジュース ビートルジュース』(9月27日公開)。この度、友近とロバート山本博がコントで得た経験を活かした「芸歴吹替声優」に抜擢されたことが明らかとなった。 【写真を見る】過去に受付嬢のコントをやっていたことがきっかけで、死後の世界の受付係役に選ばれた友近 本作は、“ティム・バートンワールド”を世に知らしめた原点の一つとも言える『ビートルジュース』(88)の35年後を描くホラーコメディ。主人公のビートルジュースを演じるマイケル・キートンを筆頭に、ウィノナ・ライダー、キャサリン・オハラら前作キャストも引き続き出演。最新キャストでは、ライナー扮するリディアの1人娘、アストリッド役でジェナ・オルテガが、「ウェンズデー」に続いて再びバートンとタッグを組み、ハロウィンの夜に死後の世界に囚われてしまう物語のヒロインを演じる。さらに、物語のカギを握るビートルジュースの元妻、ドロレス役でモニカ・ベルッチが参加し、バートン作品初出演にしてバラバラにされた身体をホッチキスで全身を繋ぎ合わせた、まさにティム・バートンワールドを体現したキャラクターを怪演する。そのほか、リディアの婚約者ローリーをジャスティン・セロー、ドロレスとともにビートルジュースを追うウルフをウィレム・デフォーが演じる。 日本語吹替キャストでは、死後の世界の“人間怖がらせ屋”ビートルジュース役を山寺宏一、娘を救うために再びビートルジュースを呼び出そうとするリディア役を坂本真綾、ビートルジュースの元妻で夫への復讐に燃えるドロレス役を沢城みゆき、幽霊や死後の世界を信じていないリディアの娘アストリッド役を伊瀬茉莉也、リディアの母で奇抜なものが大好きなアーティスト、デリア役を戸田恵子、アストリッドと運命的な出会いを果たすミステリアスな青年ジェレミー役を小林千晃、オカルト番組「ゴーストハウス」のプロデューサー兼リディアのマネージャー、ローリー役を森川智之、死ぬ前は映画俳優、現在は死後の世界の安全を守るウルフ役を山路和弘と、日本を代表する実力派声優陣が集結した。 そして、ティム・バートンワールドをさらに盛り上げる新たな吹替キャストとして、友近と山本の「芸歴吹替声優」が決定。友近が演じたのは、死後の世界の受付係。人間界から死後の世界にやって来た人に対応する受付窓口の女性で、本作の象徴的なシークエンスに登場する。 過去に受付嬢のコントをしていたという経緯で今回キャスティングが決まった友近は、「コントでやっていたキャラクターからキャスティングされるとは、とても面白いなと思いました。元々アフレココントをずっとやっていたので、アフレコのお仕事はとても好きです。そして今回は声のお仕事だけれども、受付係の衣装まで着て楽しくやらせていただきました。ほかにも色々なキャラクターがありますので、ピザ屋のおじさんの映画があれば、“西尾一男”で全編やらせていただきたいなと思います」と本作の芸歴吹替アフレコを楽しんだ模様。 山本が演じた役は、死後の世界のクリーニング屋。ビートルジュースの元妻、ドロレスにすごまれ、生気を吸い取られてぺしゃんこになる男だ。友近と同じく、過去にクリーニング屋のコントをしていたという経緯で今回キャスティングが決まった山本は、「クリーニング屋のコントはすごく若い頃のコントだったので、そこからキャスティングしていただくとは、すごくありがたく、ちょっと感動してしまいました。いままでいろんな役を演じてきましたが、それが芸歴吹替に繋がるとは芸人冥利に尽きます」と今回のキャスティングに歓喜。クリーニング屋の役作りに関して、「(この衣裳のように)爽やかなイメージのクリーニング屋を想像していましたが、全然イメージしていなかったクリーニング屋で驚きました。『なんだ~?』というセリフがあるのですが、普段のコントでもよく使うセリフだったので、そこも見どころの一つかと思っています」と現実と死後の世界とのギャップに驚愕するとともに、見どころポイントをアピールする。「アフレコの際に、実際に演じられている役者さんの声のトーンと違和感が出ないように体勢まで寄せていって、猫背になりながら演じていたような気がしますが、気持ちのなかでは完全にクリーニング屋にならせていただきました」と芸歴吹替声優としてのこだわりを見せた。 いよいよ本作の日本公開が2週間後に控えるなか、友近は「36年前の作品の続編がこうして作られるのは、『ビートルジュース』の人気の高さが伺えますし、アフレコをしていてもすごく興味深かったです。本当に楽しく観られる映画だと思うので、ぜひみなさんにご覧いただきたいなと思います」、山本も「ホラーチックな作品に見えますが、コメディ要素満載の映画ですので、ぜひご家族で楽しんでいただきたいなと思います」とメッセージを送っている。 世界三大映画祭に数えられる第81回ベネチア国際映画祭のオープニング作品に選出されたほか、9月6日に公開を迎えた全米ではオープニング興行収入1億ドルを突破する驚異的な大ヒットスタートを記録した『ビートルジュース ビートルジュース』。友近と山本の吹替にも期待しながら日本公開を待ちたい。 文/平尾嘉浩