指しゃぶりをするのはいつまで?長引くとどうなる?やめさせる方法は【医師監修】
赤ちゃんが指しゃぶりをしている姿をかわいく思いつつも「ちょっとしすぎかも」と心配されるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。 指しゃぶりは、成長プロセスの中の自然な行動。心配しすぎることはありませんが、あまりに長引くと、歯並びへの影響など気になるかもしれません。 指しゃぶりの原因や時期、長引く場合の対応法、気になる歯並びへの影響まで、東京医科大学教授で小児科がご専門の山中岳先生監修のもと解説します。
指しゃぶりはいつからいつまですることが多い?
指しゃぶりは、生後2~4か月ごろから始まることが多く、成長とともに自然に減っていきます。一般的には、次のようなプロセスとなります。 ●生後2~4か月ごろ 指しゃぶりをするようになる。 ●1歳ごろ つかまり立ちや一人で歩くことができるようになるにつれ、手を使う必要があるため、指しゃぶりの頻度が減っていく。手持ち無沙汰な時や、眠い時にのみ見られるように。 ●3歳以降 起きている時は、ほぼ見られなくなる。寝る時にクセとして指しゃぶりをすることがある。 赤ちゃんの発達は個人差が大きいため、上のプロセスとは異なることもあります。いずれにせよ、指しゃぶりは成長過程における生理的な行動であるため、心配しすぎなくても大丈夫です。
指しゃぶりをする理由は?
赤ちゃんが指しゃぶりをするのには、次の2つの理由があります。いずれも、どんな赤ちゃんにも見られる生理的な行動です。 【理由1:指や手の存在を確認するため】 指しゃぶりが見られるようになったころの赤ちゃんは、口のそばにきた指やものをなんでも無意識に口に入れてしゃぶります。これにより、ものの存在や形や感触といった性質を確認しているのです。指しゃぶりをするのも、自分の指や手の存在を確認したり、形や味を学習したりしていると考えられます。 口の周りに触れた物をなんでもしゃぶることは、目と手の協調運動を学ぶことにもつながります。 【理由2:気持ちが落ち着くから】 手持ち無沙汰で退屈な時や眠い時、不安を感じている時に、指しゃぶりをすることで気持ちが落ち着くと言われています。 退屈や不安と聞くと「寂しい思いをさせている?」と心配されるかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、日常的にどんな赤ちゃんでも感じる当たり前の感情なので不安に思う必要はありません。