ドローン開発や実験 茨城・境町 専用施設が完成
茨城県境町が同町塚崎に建設を進めてきた小型無人機ドローン専用の研究開発施設が完成し28日、同所で落成式が行われた。施設はドローンメーカーのACSL(東京都)が指定管理者として運営し、国産ドローンの開発やドローンを活用する人材育成などを行っていく。 施設名称は「境町ドローンラボ・ドローンフィールド」。敷地面積約8810平方メートルに、研究開発・人材育成棟、屋内実験棟がある。また、敷地内に芝生張りのドローンフィールド(屋外飛行場)を備えている。総事業費は約4億7400万円。うち6割強の約2億9800万円は国の交付金などを活用した。 施設では、用途特化型機体の研究や、目視なしの無人運転で人家のある地域を飛ぶ「レベル4飛行」機体の開発、実証実験などを行う。そのほか、町はドローンを活用した農業や物流、買い物支援などを進めていることから、それらの普及および地域向け教育イベントなども行っていく。 落成式には地域の関係者らも多数出席。橋本正裕町長は「ドローンは物流や災害などさまざまな部分で活躍していく。この施設を使って国産ドローンの技術革新を図っていただきたい」と期待。同社の鷲谷聡之代表取締役CEOは「有力な技術を育てていくにはたくさんの実験と失敗が必要。トップクラスのこの施設から技術革新を進めていきたい」と話した。 その後、出席者はテープカットして研究施設の完成を祝った。
茨城新聞社