GFPTニチレイ、タイのチキン工場でフルインテグレーション実現 従業員が働きやすい環境づくりにも注力
■チキン加工に職能給も
従業員数は5千400人。製造ラインは部外者の侵入を防ぐため、建屋への入場はIDカードで複数のチェックポイントを通過しなければならない。現行は7ラインを有し、最新の第6~7ラインは20年に設置した。二交代制で24時間操業。 チキンの加工は大規模な人海戦術をメインにしているが、近年は骨と肉を仕分ける自動脱骨機、指定した規格に自動でカットする機械などを部分的に導入。コロナ禍での経験を活かし、もしワーカーが離脱しても処理羽数を維持できるように省人化を図っている。なおカット済みチキンの形状や重量など仕上がりの検品は人が厳格に行う。 その後、下味と衣付け、フライ、オーブン、急速凍結、包装、出荷などの工程に移行。第1加熱工場が業務用製品、第2加熱工場(20年稼働)が家庭用製品を担う。工場全体の生産能力は日産144トン。 一方、SDGsを推進する一環で労働環境の改善に注力。専用の住居棟を4千200人が利用するほか、常設マーケット、託児所、運動場などを備えている。また数年前から全社員と仲介業者を通さずに直接雇用契約を結び、同一労働・同一賃金を実現。さらにチキンの加工技術などを対象に職能給を用意し、モチベーションアップも図っている。