ダル、マー君、マエケンらに朗報?メジャーの登録枠拡大案で中5日が可能に
メジャーリーグの機構側と選手会側が結ぶ新しい労使協定の交渉が進んでいるが、その中で、ロースター枠(1軍選手登録枠)を現行の25人から26人に拡大する案が含まれていることが明らかになった。その代わりに、これまで40人枠まで拡大可能だった9月のロースター枠には制限を設けるというもの。ロースター枠が、25人から26人に拡大することで、どのような影響が出るのだろうか。 スポーツ専門メディアのESPNでは、さっそく記者の対談形式で、ロースターが26人枠になった場合、チームがどのようにこの枠を使うかを予想をしている。 ブラッドフォード・ドーリトル記者。 「全球団がこのロースター枠を同じように使うとは考えられない。これはチームの25人のロースターがどのように編成されているかによって変わるもの。ア・リーグのチームならば、打線のプラトーン起用をより使うようになるかもしれないし、指名打者も使いやすくなると思う。ナ・リーグの監督もプラトーン起用できる選手をベンチに入れることで、もっと攻撃の選択ができるようになるだろう。 もし、この拡大を投手に使うのならば、本来なら、2、3イニング投げる中継ぎ投手をピンポイントとして起用することができる。こういった投手には、中5日かそれ以上の間隔で先発させながら、ピンポイントとして中継ぎ併用で使うことも考えられる。ア・リーグならば代走のスペシャリストを加えることもできるだろう」 サム・ミラー記者。 「3人目のキャッチャーに使うのがいいのでは。私は自分の好きな捕手がオーバーユースで壊れていくのを苦々しく思っている。彼らは9月になれば失速し、30歳を過ぎると衰えが目立つ。監督にとって、キャッチャーが3人いれば交代させやすくなり、守備固めとしてより守備に優れているキャッチャーと交代させるという策をとることもできる」 デービッド・ショーエンフィールド記者 「いくつかのチームはこの枠をリリーフ投手に使うだろうが、私が監督ならそうはしたくない。チームの全中継ぎ投手が常に安定した投球をするという状況はあまりないからだ。私ならベンチの層を厚くすることに使いたい。代走のスペシャリスト、3番目の捕手など。これによって監督はさまざまな作戦をとることができるようになる。ナ・リーグではこれまで投手に打順が回ってくるまで代打の起用を待たなければいけなかったが、それに変化するかもしれない」 早くも一人増える選手をどう使うかで議論が沸騰しているが、先発、中継ぎのフル回転できるピッチャーを一人増やして、先発5人で中4日登板が通常だったローテーションを先発6人にして中5日登板に変えるというプランも選択肢のひとつとして浮上している。 そうなると、ヤンキースの田中将大、ドジャースの前田健太、レンジャーズのダルビッシュ有ら、日本人投手が大きな恩恵を受けることになる。