ＩＣカード対応にする砺波駅前広場駐車場＝砺波市表町

　砺波市の夏野修市長は21日の会見で、JR砺波駅前の市営駐車場3カ所の精算機について来年4月から、交通系ICカードで支払いできるようにすると明らかにした。JR城端線の各駅の改札機が来年度に交通系ICカード対応になるのを見据えた措置となる。8月補正予算案に事業費239万円を計上した。 　駐車場は駅前広場（収容12台）、駅南（同90台）、駅南第2（34台）で、精算機ユニットを更新する。導入時に間に合わなかった新紙幣にも対応できるようになる。 　JR城端線・氷見線再構築検討会は、5月の会合で両線の全駅で交通系ICカードに対応した改札機を整備する計画を了承した。全国交通系ICカード「ICOCA（イコカ）」などに対応する予定で、利便性を向上させる。 　夏野市長は「最近は現金を持ち歩かない人が多い。今の世の中はキャッシュレスだ」と述べ、駐車場のICカード対応が拡大していくとの見通しを示した。 　　●結ネット導入支援 　市の8月補正予算には能登半島地震を受けた災害対策事業が盛り込まれた。地域情報通信技術（ICT）プラットフォーム「結（ゆい）ネット」の導入を支援し、自治会などに安否確認ツールとしての活用を促す。初期導入費や月額料金を1年分補助する。265万円を計上した。公民館分館などの耐震診断や耐震計画作成の費用も補助する。1館当たり20万円で10カ所分200万円を計上した。 　地震で損傷した市指定文化財の千光寺土蔵（芹谷）の外壁やこて絵の修繕を支援し、100万円を計上した。災害弔慰金等認定審査会を設置し、委員報酬を予算化。夏野市長は結ネット導入の2地区では能登半島地震での安否確認が迅速だったとした。 　8月補正は一般会計が1億3605万円（累計238億1058万円）。今年3月に閉園した旧般若幼稚園舎を改修し、庄東福祉施設（仮称）として活用する事業に2976万円、太田に来年度開設予定の病児保育施設の支援に5597万円をそれぞれ盛り込んだ。 　　●9月に台湾誘客活動　来年のチューリップフェア、デジタルブック作成 　市は来年のとなみチューリップフェアの開催基本計画を発表した。会期は4月22日から5月5日までの14日間で、スマートフォンで取り込めるデジタルガイドブックを新たに導入する。海外誘客のキャンペーンを前倒しし、来月に台湾の旅行会社で商品造成を働き掛ける。昨年は11月でインバウンド客の増加を目指す。 　混雑時の通信環境を改善するためにフリーWi-Fiのアクセスポイントを増設する。今年のフェアでは入場者が集中した時間に動画や画像の送信、チケットの発券システムなどがうまく働かないことがあった。 　テーマは「花と笑顔の咲く春　となみ」で、入場料は大人1500円、小人200円（小中学生）で今年と同額とした。