ヤクルト・嘉弥真新也 代名詞を磨き直す/レベルアップ宣言
もう一度、あの輝きを取り戻す。昨季限りでソフトバンクを戦力外となり加入した左腕、嘉弥真新也が再び自身の武器を磨き直している。幾多の猛者を封じてきたスライダー。新天地で迎えるプロ13年目のキャンプは、明確な課題を持って臨んでいる。 【選手データ】嘉弥真新也 プロフィール・通算成績 「回転が前よりもおかしくなっている。ジャイロ回転というか。それを少しでも横回転にする作業を今しています」 実績は申し分ない。2017年から6年連続で50試合以上に登板。貴重な左のリリーフとしてソフトバンクの黄金期を支えた。通算463試合に登板している左腕の代名詞といえばスライダー。嘉弥真自身も「スライダーでここまで来たみたいな感じなので。一番ないと困る球なので、そこはしっかりもう一回磨きをかけて」と改良に励んでいる。 修正ポイントを洗い出している。横手投げにして才能が開花したが、「腕がどんどん下がってきているとか、いろいろ原因があって、コーチと話しながらやっています」。膨れるように曲がるのではなく、鋭く横に曲がる理想のスライダーを再び手に入れるため汗を流している。伊藤智仁投手コーチも「昨年の映像も見て、(本人が)イメージしているよりも(腕が)下がっているというので、勤続疲労もあったと思う。そこを改善してどうなるか。本人の感覚のズレを修正していけばまたいいときに近づいていける」と期待する。 V奪回へ、左の救援投手は必要不可欠な存在。レベルアップした先に、歓喜の瞬間が見えてくる。 写真=BBM
週刊ベースボール