（写真：静岡新聞社）

　静岡県は2日、2024年度のツキノワグマの出没件数が9月末時点で106件と過去最多だった23年度を上回るペースで推移していると発表した。昨年は10月以降に出没件数が急増したため、県はホームページに出没マップや啓発チラシを掲載するなどして注意を呼びかけている。 　県自然保護課によると、出没情報は富士宮市や静岡市北部に集中している。24年度は5月まで昨年並みで推移していたが、6月に急増し、小山町などでも目撃情報が相次いだ。 　これまでに県内で人的被害はないものの、同課の担当者は「クマは冬季に向けて木の実などを求めて行動が活発になる」と指摘。山に入る際は鈴やラジオ、笛などで自分の存在をアピールする▽クマの行動が活発な早朝や夕方の入山は避ける▽雨風の強い日や沢沿いはクマが人間に気づきにくいので注意が必要ーと呼びかけ、クマを目撃した場合は、最寄りの県農林事務所や市町に連絡するよう求めている。