関連グッズは売り切れ続出 ── 「妖怪ウォッチ」はなぜここまで人気なのか?
いま子どもたちだけでなく、大人までをも巻き込んだ空前の「妖怪ウォッチ」ブームが起こっているのをご存知でしょうか。この妖怪ウォッチとはどのようなものなのか、そしてなぜここまでの人気を誇っているのかについて見ていきましょう。
クロスメディアの相乗効果で出荷本数が増加
「妖怪ウォッチ」とは、ゲームソフト開発会社のレベルファイブが2013年7月11日に発売したニンテンドー3DS用タイトルです。開発当初から、コミックやアニメなどの複数メディア展開を見込んだクロスメディアプロジェクトとして進められていました。 ゲームの出荷本数は初週に約5万3000本を記録後、一般的なタイトルと同じく徐々に減っていきましたが、2013年11月のコミック連載開始で再び増加。そして2014年1月にテレビ東京系列でアニメ放送が開始されてからは人気が一気に加速し、3月には出荷本数が約5万本に達する週もありました。そして2月19日にパッケージ版の累計出荷本数が50万本を突破、わずか2ヶ月後の4月22日には100万本を突破するという驚きの人気ぶりを見せています。
関連グッズは売り切れ続出でプレミアム価格に
また、作中に登場するアイテムを模した腕時計型グッズ「DX妖怪ウォッチ」やコレクションメダル「妖怪メダル」など、1月からスタートした商品化展開も大きな要因です。特に妖怪メダルは、ニンテンドー3DSのカメラ機能で裏面のQRコードを読み込むとゲーム内アイテムを入手できたり、店舗に設置してある「妖怪ウォッチ おみくじ神社」のバトルでレアメダルを獲得したり、DX妖怪ウォッチに装着するとキャラクターごとに異なるボイスやメロディーが再生されるといった多彩な機能を有するほか、コレクション要素が高いのもポイント。全国的に品薄状態が続き、入荷未定で予約すらできない店舗が多いため、Twitterなどで入荷情報が拡散されると長蛇の列ができる状態です。 この争奪戦には子どもや親たちだけでなく、コレクションを楽しむ大人、そして転売目的で買い漁る業者も参戦。その結果、ECサイトやオークションなどではメダル2個入りで希望小売価格180円(税別)のパッケージに倍以上の値が付き、希少価値の高いメダルになると1枚で数万円で売買されるような状況です。こうした背景から、妖怪メダルを製造・販売しているバンダイナムコグループでも生産体制の増強を発表しており、今後は少し入手しやすくなる可能性が高まりそうです。 ちなみに、東京駅に5月11日までの期間限定でオープンしたグッズショップ「妖怪ウォッチ 発見!妖怪タウン」は、来場者殺到のため3月14日の開店からわずか2日間で営業を一旦休止しました。その後、オープン期間を延長しましたが、現在はWeb抽選方式による予約・時間入替制での営業となっています。