全日本少年少女けん玉道選手権大会女子の部で初優勝した堀川夢花さん＝伊丹市昆陽池２

　兵庫県尼崎市立武庫小学校５年の堀川夢花さん（１０）が、東京都で８月末に行われた小学生のけん玉日本一を決める「第３６回文部科学大臣杯全日本少年少女けん玉道選手権大会」の女子の部で初優勝した。５年生になって練習量を増やし、めきめき上達。決勝では、一瞬のミスが勝敗を分ける場面で抜群の集中力を発揮し、頂点に立った。 【写真】「何これ？マリオの世界なん！？」道路脇で出会った「タマゴダケ」のメルヘンすぎる姿が話題に 　堀川さんは４歳上の姉の影響で５歳の頃からけん玉を始め、名門「伊丹けん玉クラブ」（同県伊丹市）に入った。最初は新しい技を覚えるのが楽しかったが、小学１年で初めて参加した大会で準優勝。３年で初段、４年で３段に進み、次第に「勝ちたい。優勝したい」という気持ちが強くなった。 　水～金曜は約２時間、日曜は４時間、クラブで練習。自宅や学校でも「毎日必ずけん玉を触るようにした」と堀川さん。同クラブ代表の植西和義さん（７３）の「疲れで緊張を忘れるほど練習する」という指導方針の下、課題だった集中力も持続するようになり、６月の予選はミスなしで優勝。北関西地区代表として全国行きを決めると、４段にも合格した。 　本選には全国１４ブロックの代表１６人が出場。１対１のトーナメント方式で、１０種類の技からくじ引きで当てた技の試技で勝負する。１回戦、２回戦と順調に勝ち進み、準決勝では、先行されたが気持ちを切り替え同点に持ち込み、タイム競技で逆転勝利。それぞれ３種の技で勝負する決勝は最終種目で相手がミス。緊張が高まる中、最後の技「ふりけんからはねけん」に挑戦。最後は、玉の部分を持ち、けんを空中で１回転させて再び玉に戻す技を見事に決め、優勝した。 　付き添ってくれた同クラブの大学生の先輩と試合の合間も練習していたといい、「最後は苦手な技だったが、肩を上げ下げして深呼吸してリラックスした」と堀川さん。「もっと技を磨いて、２連覇できるように頑張る」と新たな目標を定めていた。（広畑千春）