松田力也(埼玉ワイルドナイツ) (C)スエイシナオヨシ

首位を走る埼玉ワイルドナイツは課題をそのままにしない。『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』第4節・トヨタヴェルブリッツ戦ではWTBヴィリアメ ・ツイドラキに前半だけでハットトリックを決められるなど、40分までに5-27の差を付けられたが、慌てず騒がず。前半ラストプレーではショット狙いでSO松田力也のPGで3点返してハーフタイムを迎えた。後半早々にFB野口竜司、HO堀江翔太らを投入し、流れを引き寄せると、65分に逆転。後半は5トライ5ゴールをスコアするとともにトヨタVをシャットアウトし、43-27でゲームを締めたのだった。 【PHOTO】古田凌(三重ホンダヒート) “逆転のワイルドナイツ”の本領を発揮した次の試合では、三菱重工相模原ダイナボアーズに立ち上がりから一分の隙も見せなかった。埼玉WKは試合開始から積極的なアタックを披露し、前半7トライ、後半にも5トライを量産して81-21! 試合後、ロビー・ディーンズ監督は「先週の試合では、前半と後半で多くの違いがあった。そこでゲームの序盤に何が必要かを話し、アクションファーストを意識した。今日の最初の40分間は特別なものだったと思う。ダイナボアーズに隙を見せなかった」と満足の色を覗かせた。 一方、熊谷に乗り込んでくる三重ホンダヒートはここまで5戦全敗。ディビジョン1の洗礼に苦しみ、最下位に沈んでいる。しかし、悔しい黒星を重ねながらも、確かな成長を見せているのも確か。開幕戦でコベルコ神戸スティーラーズに15-80の大敗を食らうと、続く第2節は王者クボタスピアーズ船橋・東京ベイに0-75の完敗。 ショッキングな大敗が続いたが、第3節は東京サンゴリアスから終盤の厳しい時間帯に2トライをマークし、16-34までスコアを戻すと、前節は4戦全勝の東芝ブレイブルーパス東京を相手に開始20分まで5-7と食らい付いた。しかし、21分にPR鶴川達彦がシンビン(10分間の一時退場)となると、その1分後にトライを献上。そのまま5連続トライを許すも、試合終了間際にFBトム・バンクスのビッグ・ゲインから最後はFL秋山陽路が意地のトライをねじ込んで12-40。 開幕5連敗にも、FL古田凌主将は「試合最初の20分間は改善されたと思う。試合ごとにフィジカルの部分も良くなってきて、自分たちのラグビーができている実感もある。負けはしたが、いい部分もある。改善すべきところを改善して次の試合に向かうことが大事なので、チームとしてまとまって前を向いて、しっかり勝利できるようにがんばりたい」と次戦を睨んだ。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【埼玉WK】 1ダニエル・ペレズ、2島根一磨、3藤井大喜、4エセイ・ハアンガナ、5ルード・デヤハー、6福井翔大、7ラクラン・ボーシェー、8ジャック・コーネルセン、9内田啓介、10松田力也、11野口竜司、12ヴィンス・アソ、13ディラン・ライリー、14長田智希、15山沢京平、16堀江翔太、17クレイグ・ミラー、18ヴァル アサエリ愛、19マーク・アボット、20大西樹、21小山大輝、22ダミアン・デアレンデ、23マリカ・コロインベテ 【三重H】 1鶴川達彦、2李承爀、3吉岡大貴、4小林亮太、5フランコ・モスタート、6ワイマナ・カパ、7古田凌、8ヴィリアミ・アフ・カイポウリ、9根塚聖冴、10呉洸太、11ダーウィッド・ケラーマン、12フレイザー・クワーク、13クリントン・ノックス、14植村陽彦、15トム・バンクス、16肥田晃季、17平野叶翔、18マティウス・バッソン、19秋山陽路、20服部航介、21竹中太一、22ミッチェル ・ハント、23渡邉弐貴　 果たして、埼玉WKが6戦全勝で『THE CROSS-BORDER RUGBY 2024』へ突入するかのか、三重Hが前節に続いてトップ勢を相手に確かな手応えを掴むのか。『NTTリーグワン2023-24』第6節・埼玉WK×三重Hは1月20日(土)・熊谷スポーツ文化公園 熊谷ラグビー場にてキックオフ。試合の模様はテレビ埼玉にて生中継。