下積み時代の路上ゲリラライブ、「キングヌー」井口との交際…あのちゃん「初の紅白出場」までの軌跡
11月13日、NHK紅白歌合戦の出場歌手発表会見が行われ、「あの」(ano)の初出場が決まった。 【’20年の秘蔵スクープ】すごい…!あのちゃんと『King Gnu』井口理 肩を寄せ合いそのまま…! 昨年4月にメジャーデビューし、同年11月リリースの『ちゅ、多様性。』がTikTokで大バズり。今年上半期におけるビルボード・ジャパンの新人チャートで1位を記録し、ミュージックビデオの再生回数は4880万回(13日時点)を超えた。大ヒットを記録したことで文句なしの出場となった。あのは、 「本当にこの1年は激動で、締めくくりに紅白歌合戦に出られるのが光栄だし、自分らしくパフォーマンスして、ここにいる皆さんと楽しんでいけたらなと思います」 と、コメント。「あのちゃん」の愛称で親しまれ、今でこそ、歌だけでなくCMやバラエティ番組に引っ張りだこだが、中学時代にはひどいいじめにあい、高校入学後も周囲に馴染めず、すぐに中退。長い引きこもり生活を送っていたそうだ。 「’13年にアイドルユニット『ゆるめるモ!』に3期生として加入し、あのはすぐに頭角を現します。独特なファッションセンスや言動。高度なダンスパフォーマンスだけでなく、客席にダイブしたり、絶叫するスタイルが評判になり、熱狂的なファンが増えていきました」(アイドル誌記者) 同じ地下アイドル出身で、タレントのでか美ちゃん(32)は、’23年5月に出演した『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、彼女について、 「あのちゃんの圧倒的なステージパフォーマンスに影響されて、当時アイドルのなかにも容姿やキャラを真似た“あのちゃんみたいな女”が大量発生していた」 と、語っている。そんな彼女の、下積み時代の“過激”とも言える動画が残っていた。 ◆渋谷スクランブルでバズーカ、竹下通りで刺身食いのパフォーマンス ’15年4月、3本同時にYouTubeに公開された『ゆるめるモ!OFFICIAL』動画で、あのが都内3ヵ所で宣伝活動を行うというもの。 『ゆるめるモ!あの 5/2ワンマン赤坂BLITZ告知映像(渋谷編)』というタイトルの映像では、山手線電車からJR渋谷駅に降り立つあのの後ろ姿が映し出され、スクランブル交差点のど真ん中でいきなりバズーカ砲を取り出し、紙吹雪を噴射。その直後、マイクを持って歌い出す。 (原宿編)では、竹下通りにちゃぶ台を広げて、エビの刺身を食べ始め、(新橋編)では、多くのサラリーマンが行き来する新橋駅前広場でメガホンを持って「フレー!フレー!サラリーマン!」と絶叫している。これにSNSは、 「頑張ってたんやね、あのちゃん泣」 「無理してた感あるね、やっぱり」 と、下積み時代の彼女の姿に同情する声が多かった。その一方で、 「今では明らかに迷惑動画だけど、当時はまだ世の中が寛容だった」 という手厳しい声も少なからずあった。ただ、 「こういう暗黒時代もすべて引っくるめて、あのちゃんは地下アイドル界の伝説だった」 と、大半のファンは納得しているようだ。『FRIDAY』は’20年に、あのと『King Gnu』のヴォーカル・井口理との熱愛を報じている。この時、本誌はまだマイナーだったあのを、 《人気アイドルユニット『ゆるめるモ!』の元メンバーで、「病みかわいいアイドル」こと「あの」ちゃん》 と紹介している。彼女が『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画に登場し、世間に大々的に知られるようになったのは、これから1年半後(’21年10月)のことだ。 「あのちゃんは『ラヴィット!』(TBS系)に出演し(’21年10月13日放送回)、芸人も顔負けの切れ味鋭い面白コメントを連発しました。意外な展開でMCの川島明らを驚嘆させましたが、実はこれが『水ダウ』の企画で、すべて大喜利自慢の芸人が別室であのちゃんを遠隔操作していたというもの。彼女は言われるまま演じていただけですが、ネットニュースにも取り上げられ、一躍、お茶の間の人気者になったのです」(民放テレビ局関係者) この後、バラエティ番組に出まくり、CMにも起用されるようになったのはご存知の通り。だが、あのが「不思議ちゃん」や、ただの「おバカキャラ」で終わらなかったのは理由があった。 「やはり、音楽の分野でも類まれな才能の持ち主だったからに他なりません」 と、語るのは音楽番組制作関係者だ。 「『ちゅ、多様性。』はあのちゃんが作詞を担当しています。人気アニメ『チェンソーマン』第7話のエンディング曲でしたが、アニメのグロさやリズミカルな部分が表現されて、ファンの間では“ゲロ曲”と呼ばれ“ゲロチューダンス”がバズりました。海外人気も高い。紅白で彼女のパフォーマンスを観れば、だたのイロモノだと思っていた往年の紅白ファンにもその実力が証明されるでしょう」 彼女の紅白出場は、ファンのみならず、音楽業界からも納得の選出なのだ。あのの“過激”なパフォーマンスを期待したい。
FRIDAYデジタル