【オーストラリア】WA州観光業が復活、直行便の急増で
西オーストラリア(WA)州の観光業が、劇的な復活を遂げている。背景に、国内外の直行便の急増がある。オーストラリアンが報じた。 現在、東京、ロンドン、ヨハネスブルク、ホーチミンからの直行便がWA州パースに就航している。加えてタイ国際航空が今月末からバンコク便を再開するほか、地場航空大手カンタス航空が6月にローマ便を再開し、7月にはパリ便を就航する。東京便については全日本空輸(ANA)が昨年10月からパース―成田便の運航を再開していた。 国内線ではカンタス航空傘下の格安航空会社(LCC)ジェットスターが、WA州南西部の都市バッセルトンとメルボルンを結ぶ便を就航しており、同シドニー便の運航も開始する予定。地方航空エアノースはパース―アリススプリングス便を運航している。 昨年9月までの1年間の旅行消費額は173億豪ドル(約1兆7,116億8,500万円)で、新型コロナウイルス流行前の2019年同期比で28%増加した。外国人観光客は、地域別では欧州が最も多く、旅行消費額は4億3,300万豪ドルに上った。 WA州観光局は、WA州を訪れる観光客の90%以上が空路を利用しており、直行便の増便が同州の発展に不可欠だったとした。同州では、今後も高級志向の顧客をターゲットとした質重視の体験を提供し他州と差別化を図っていくという。 ■カンタス、豪NZ路線を増便 カンタス航空が需要の回復を受け、クライストチャーチ―ブリスベン、クライストチャーチ―メルボルン、 ウェリントン―メルボルンのニュージーランド(NZ)3路線で増便を決めた。10月下旬からの12カ月で最大26万席増加する。これによりオーストラリア―NZ間のフライトは7%増加、輸送能力は路線全体で50%拡大する予定。