能登半島地震被災ウミガメ半年ぶりに“帰宅” 福井での避難生活から石川県の「のとじま水族館」へ
能登半島地震で被災し休館していたのとじま水族館(石川県七尾市)が7月20日から営業を一部再開するのを前に、福井県坂井市の越前松島水族館に避難していたウミガメ8匹が7月10日、約半年ぶりにのとじま水族館に戻った。8匹の健康状態に問題はなく、松島水族館の飼育員は「のとじまで大事に育ってきたカメをトラブルなく、無事に送り出す日が来てよかった」とほっとした様子で見送った。 【動画】"帰宅"のため、トラックの荷台に載せられるウミガメ 同館は1月14日にウミガメを受け入れ、バックヤードのプールで飼育してきた。飼育員の長田知泰さん(26)は「最初はエサへの反応が良くない個体もいたが、すぐに適応してくれた」と話す。 この日は正午ごろから、両館の職員計7人でウミガメをプールから抱き上げ、クッション用の寝袋と体温上昇を防ぐ保冷剤と一緒に1匹ずつ容器に入れてトラックの荷台に載せ、のとじま水族館に向けて出発した。同館の北川恭大さん(25)は「みんな元気でうれしい。本当に感謝している。再開に向け、また全員で頑張っていきたい」と語った。 松島水族館には現在も、のとじま水族館のカマイルカ2頭とゴマフアザラシ1頭が避難している。
福井新聞社