元宙組トップ・凰稀かなめ“うちの坊ちゃん”「この度、銀幕デビューしまして」長塚京三の愛犬も登場した撮影現場
吉高由里子主演のNHK大河ドラマ『光る君へ』で、女流歌人の赤染衛門として深い印象を残している元宝塚トップスターの凰稀かなめ。2012年に『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』にて宙組トップスターお披露目公演を行い、2015年2月の退団まで支持を集めた。現在は前述の大河ドラマをはじめ、公開中の映画『お終活 再春!人生ラプソディ』などの映像でも活躍している凰稀さんが、THE CHANGEを語る。【第3回/全4回】 ■【画像】美しい&かわいい、凰稀かなめさん満面の笑顔での愛犬とのツーショット■ 「私も40歳になったので本当にいろいろ勉強になる作品ですし、脚本を読んだ瞬間、私、泣いちゃったんです」 そう明かす凰稀さん。大河ドラマ『光る君へ』で和歌の指南・赤染衛門を演じて好評の凰稀さんだが、公開中の映画『お終活 再春!人生ラプソディ』で演じているのは、奇しくも“歌を教える”キャラクター。高畑淳子さん演じる主人公の千賀子が習うシャンソンの先生・英恵に扮している。本作は人生100年時代とも言われる今、しばしば耳にする終活をテーマにした映画で2021年に公開された『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』の続編だ。 「香月監督に“ボロ泣きしました”と。“でもボロ泣きでいいのかしら”と伝えたら、“いいんだよ。そのままやって”と言われました。実際に現場に行ってみて、高畑さんや橋爪(功)さんたちのお芝居を間近で感じたら、また全く感じ方が違っていました。こうした先輩方の言葉を実際に聞くと、脚本の文字で受けた印象とまた全然違うなと」 ――そういうものなんですね。 「それで撮影となったときに、全部セリフを忘れようと。一度、無にして、そのときに感じたままやろうと思って演じさせていただきました」
高畑淳子さんとの撮影「涙が出そうに」
――無にするというのは、キャラクターづくりにも影響したのでしょうか。 「そこまで大きく変えることはなかったのですが、相手の方から受け取るものというのはやっぱり違うというか重みがあるんですよね。高畑さんとの撮影が多かったんですけど、言葉のひとつひとつにすごく響くものがあって、涙が出そうになったりしました。気持ちがダイレクトに伝わって来て。 そこをちゃんと受け止めて芝居をしたいなとすごく思いました。脚本の段階で“きっとこういうことだろうな”と思っていたものから、たとえばキャラクターの過去の出来事についても、実際にあった出来事のように感じられる瞬間が何度もありました」 ーー本作は続編です。英恵先生は今作から加わったキャラクターですが、そういった点での難しさはありましたか? 「そもそも私は映像作品の経験があまりなくて、慣れていないのですが、スタッフさんもキャストの皆さんもすごく温かい方で、緊張しないように、みなさん話しかけてくださったんです。確かに2作目に入っていくということで不安もありましたが、最初に現場に行ったときから、そうした不安はすぐになくなって、とても楽しく撮影させていただきました」