弟のために実家へ帰った姉、ミステリアスな弟の友達と同居することに 「性格の相性が良すぎる」「歳の差最高すぎ」と反響【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、GANMA!にて連載中の『真昼くんは弟の友達』の1エピソード、『同居することになった弟の友達がイケメンすぎる』を紹介する。作者のはなまる糀ニさんが、11月29日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、はなまる糀ニさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。 【漫画】クールでミステリアスな弟の友人とお人好し社会人女子の攻防に「ふたりの距離感がかわいすぎる」の声 ■弟のために戻ってきた実家で出会ったのは、知らない男 ひとり暮らしをしていた七森花菜は、両親が福引で当てた旅行に出る3カ月の間だけ実家に帰ることに。高校生である弟だけを残すのは心配と荷物をまとめて実家へ向かうと、リビングのソファで毛布を被って眠っている人物を見つける。 「…てさっそくソファで…」そんなようすを見た花菜はもう、と呆れの溜息をひとつ。「こーら、寝るならちゃんとベッドで寝なー」と声をかけて起こそうとするが、毛布に足を滑らせてソファで眠っていた人物を押し倒すような形になってしまう。 「ごめん香…大丈――ぶ…」花菜の質問は途中で止まる。毛布の下にいた人物は、弟の香ではなかったのだ。見つめ合う形になっていた2人に、起きて来た香が「姉ちゃん何も聞いてないの?」と声をかける。友達がきているなら先に言ってと声をかけた花菜へ、香が「あいつここに住んでるの」と驚愕の事実を伝え…。 この出会いを描いた漫画を読んだ人たちからは、「ふたりの距離感がかわいすぎる」「性格の相性が良すぎる」「歳の差最高すぎ」「真昼くんのビジュがどタイプ」など、多くのコメントが寄せられている。 ■一途な恋の魅力を描く、はじまりのエピソード ――弟の友達と同居するというストーリーが新しく感じ、とても惹かれました。発想の源になった出来事などがあるのでしょうか? 「弟の友達」という設定は完全に担当さんからの発案でした!企画を作る段階で、年下男子との恋が読んでみたいです!弟の友達とか!と言っていただいた記憶があり、「弟の友達の年下男子」という設定は初期の段階で決まっていました。 初めは、主人公が同棲中の彼氏に浮気されて出戻ったら、弟の友達が泊まりにきていて…という出会いだった気がします。(傷心なのに隣の部屋で弟たちが騒いでいて、イライラして部屋に乗り込む!または、リビングで酔い潰れていると生意気な奴がバカにしてくる、的な始まりだったはずです…)ですが、社会人と学生という異なるコミュニティに属していると、出会いはそれでよくても、話を進める段階できっかけとか理由がないと出会えない…もっと理由がなくても年の差のある2人が会える設定はないのかなぁ…と考えた結果、「同居」という設定が生まれました。 同居物のお話はたくさんあり、私自身「THE王道」の気持ちで描いていたので、新しく感じていただけたことにとっても驚いております…!私は学生同士の同い年の恋しか描いたことがなかったので、担当さんにお声がけいただいてなかったら生まれなかったお話でした。担当さんのおかげです!いつもありがとうございます! ――本作では、主人公と弟の友達との初対面のシーンが非常に印象的でした。本作の思わずドキッとするシチュエーションを描くなかで、特に「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。 ありがとうございます!出会いのシーンは色々考えた結果、「0距離でイケメンに出会う」というのが一番夢があるよね、という結論となり、あのシーンが採用されました。私はキュンシーンがとっても苦手なので印象的なシーンでピックアップしてくださってとても嬉しいです! この質問に対して、答えが合っているのか微妙なのですが…常にこだわっている点は、作品を読んだ方に「不自然と思われませんように」というところです。私が「関係性萌え」なところがあるので、あんまり何が起きるかは重視していなくて、この関係性ならこうなるよね、という説得力があるようなエピソードにできればな、と一生懸命考えています。 例えば、1話の(真昼くんから花菜ちゃんの)腕に触れられるシーンや2話の家事中の接触など、いくら年下と言っても昨日今日に「初めまして」をした大人っぽいイケメンとならきっと誰でもこうなるよな…、みたいな。…と言っても自信なんてこれっぽっちもないので、振り絞って考えてはいますが、いつも感想をいただけるまでずっと不安です。なのでこれで良かったのかな…とか永遠に考えています…。 あと、気を抜くとすぐしんみりしちゃうので、作品を楽しく読んでもらえるようにギャグやテンポ感はかなり気にして描いています!ドタバタさせすぎてやかましくなりすぎたりしてるので、塩梅がとっても難しいです…! 注目してほしいところは、これから徐々に出てくる真昼くんの年下感です!真昼くんの中にちょっとずつ芽生える感情たちを見守ってくださると、とっても嬉しいです! ――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。 特に気に入っているシーンは3話の真昼くんに「どうしたい?」ときいて「わかりません」というシーンです。多分今の段階ではほとんどの人が「?」という感じかと思うのですが、こういう言動となる理由がしっかりあって、これから描いていきたい部分なので。真昼くんらしい返答にできたなぁと気に入っています! 気に入っているセリフは2話の花菜ちゃんの「そっちの自分のほうが好きなんだけどなぁ」です。私自身、会社員時代が長くて、こういう時の自分が好き!でもどうしよう、ずっとは頑張れない…。だめだ自分のこと嫌いになりそう…のループでした。 花菜ちゃんの場合でいうと、誰かのためなら頑張れるけど、自分しか関与しないことはズボラになっちゃう。けど虚無になっちゃう自分よりも頑張れてる自分のほうが好き!という感じで…誰しも理想の自分像があるけど、その自分になるためには何か足りなかったり、求められていなかったり。理想の自分になるのも、キープするのも中々に難しいですよね。言葉にするのも難しいのですが、そんな理想と現実の差を表現したいなぁと思ってこのセリフにしました!作者の自己満足で終わるのだけなのが一番怖いので…!誰かに「わかる!」って思っていただけたら嬉しいなぁと思っています。 ――はなまる糀二さんが恋愛でドキッとした出来事や理想のシチュエーションなどがあればお教えください。 私は旦那さんと中学生の時から付き合っていてそのまま結婚したのですが、その経験しかないせいなのか、異常に「一途」な恋に魅力を感じます。幼馴染同士でずっと好きだった、とか。好きだけど関係が壊れるのが怖いから友達でいる方を選ぶとか。年数が長ければ長いほど興奮します笑(ずっと好きが前提)年数の分だけ愛の重さを感じられるからかもしれません。好きすぎて闇があるくらいが好きです。 あと、日常に潜むキュンや不安とかが大好物です!例えば真昼くんのボツ例で言うと、今の同居パターンではなく、初期の「弟の友達が泊まりに来ていた」設定の時のシーンで、みんなが帰る時に真昼くんだけが階段に残っていて、「連絡先教えてください」とこっそり聞いてくるとか。 何気ないシーンなんですが、学校の同級生とか部活の先輩後輩でもない。関係せずとも生きていけるこの世の中であえて連絡先を聞いてくる、と言うところにキュンを感じます。『真昼くんは弟の友達』ではそんな日常に潜む感情の動きを盛りだくさんで入れていこうと目論んでいますので、ぜひ見つけてくださると嬉しいです! ――今後の展望や目標をお教えください。 漫画を描くのが難しすぎて、毎回これが最後になるかも…と不安になりながら描いていまして…。今はいただいた連載という機会を大事にして、『真昼くんは弟の友達』を1人でも多くの読者さんに読んで良かったなと思える作品にできるように、キャラクターたちがそれぞれの生き方を見つけられるように精一杯がんばりたいです! ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします! この度は、光栄すぎる機会をいただきありがとうございました!初めましての方も、もう読んだよ!と言う方も、ここまでインタビューを読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!連載はまだ始まったばかりですが、自分の好きも詰め込みつつ、何より沢山の方に楽しんでいただける作品にできるようにがんばってまいります! SNSやGANMA!アプリにご感想等いただけると、励みになります!また、ご感想等見つつ作品制作しておりますので、このキャラが好き!やこんなシーンが見たい!等、書いてくださると今後の参考にさせていただきます。ぜひ今後とも『真昼くんは弟の友達』を何卒よろしくお願いします!