「マイコプラズマ肺炎」感染者拡大、過去10年で最多 鹿児島県内 主に飛沫で感染「タオル共有避け、せきエチケットを」
鹿児島県内で、呼吸器感染症の一つ「マイコプラズマ肺炎」の感染が拡大している。21~27日に県内12定点医療機関から報告された感染者数は20人で、2週連続の増加。2024年の累計報告は257人となり、過去10年の最多を更新した。秋冬に増加する傾向があり、県感染症対策課は注意を呼びかける。 【写真】鹿児島県内のマイコプラズマ肺炎感染者報告数をグラフで見る
同課によると、過去10年で県内の報告数が最も多かったのは16年の252人。20年は21人、21年は1人、22年と23年はゼロだった。 マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌による感染症で、主に飛沫〔ひまつ〕で広がる。潜伏期は2~3週間で発熱や頭痛のほか、たんの少ない乾いたせきが長く続くのが特徴。ほとんどは軽症だが、一部は重症化し呼吸不全になることもある。 厚生労働省や日本呼吸器学会によると、ほぼ4年に一度の周期で流行し「オリンピック肺炎」の異名もある。新型コロナウイルスの影響で、20年以降は大きな流行は確認されていなかったが、今年は全国で患者数が増えている。 県内では8月から報告が増え始めた。感染症対策課は「手洗いをしっかりし、タオルの共有は避けて。せきが出る場合はマスクを着用するなどせきエチケットを心がけてほしい」と訴える。
南日本新聞 | 鹿児島