枡席や花道 復活へ 中国地方唯一の木造芝居小屋「翁座」 広島・府中市が改修方針案を初提示
中国地方唯一の木造芝居小屋「翁座」の改修を検討している広島県府中市が、このほど、初めての方針案を示しました。 【写真を見る】枡席や花道 復活へ 中国地方唯一の木造芝居小屋「翁座」 広島・府中市が改修方針案を初提示 府中市上下町にある翁座は、1925年に上棟式が行われ、2年後に開館しました。市では現在、「見学施設」に留まっている翁座を改修し、歌舞伎や映画上映など地域のにぎわいにつなげるよう、開館100年に当たる2027年度に工事完了を目指す方向で改修計画を作成中です。 府中市 観光ブランド課 槙本直揮 係長 「どういった活用方法があるかというのをみなさんにアイデアをいただきたい」 8月3日、市民らの意見を計画に反映するためのワークショップが開かれました。その中で市は、改修の方向性を初めて示しました。主に芝居小屋だった1951年までの翁座を再現するA案と、芝居小屋と映画館機能を兼ね備えた1951年ごろのB案が提示されました。 2つの案で共通するのは、1階にあったと考えられる「枡席」を復元することや、「花道」は、地下からせり上がれる仕掛けに戻すことです。異なる点もあります。A案には古い写真に見られた切妻屋根を正面出入り口に設けます。 一方、B案では再現しません。戦後には撤去されていたためです。場所を変えて、参加者たちは改修後の翁座に求める機能を話し合いました。 参加者 「今すぐにでもライトアップ。ちょっと一息つける喫茶店とか、おみやげもの屋さんがあれば」 市によりますと、ことし秋に改修の基本設計をつくり、年度内に実施設計をまとめる方針です。2025年度か26年度の改修着手を目指しています。
中国放送