映画『パスト ライブス/再会』切なさが止まらない! 初恋相手との再会の行方は――
『悪は存在しない』
▶ベネチア国際映画祭銀獅子賞(審査員大賞)を見事受賞! 『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督と、同作でタッグを組んだ音楽家・石橋英子氏の共同企画で誕生した人間ドラマ。自然豊かな長野県水挽町。代々この地で生きて来た巧が幼い娘と慎ましく暮らす家の近くに、グランピング場建設計画が持ち上がる。しかし、町の大切な水源に汚水を流す杜撰な計画だと発覚し、町に動揺が広がる。そんな中、巧の娘は一人で森をさまよい歩くことが多くなっていく。濱口監督作品らしい不穏な空気が充満し、その濃度が増していく中で予測できない事態がはたと現れる。人間と自然の関係、人間の不遜さ、不可解さ。衝撃のラストにただ動悸が速まる。 ・4月26日より全国順次公開 ・公式サイト あり
『No.10』
▶オランダの鬼才が放つ衝撃作! 不倫を巡る復讐の行方は―― 舞台でW主演を務める女優と不倫中のギュンターは、老齢の共演者から女優の夫の演出家に告げ口される。演出家は監視の目を光らせながら、ギュンターをその俳優が演じる予定だった老人役に降格、交換。筋が通らないと皆も反対するが、舞台の幕があく。ギュンターは舞台上で密告した俳優に、とんでもない復讐を実行。そんな折、ギュンターの娘に、そして自分にも肺が一つしかないことが発覚し――。シリアス調なのに、胸の中でグフグフと笑いが込み上げる不可思議な作品。この発想や展開の自由さ、クセになる! アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督の鬼才ぶりに喝采。 ・4月12日より全国順次公開 ・公式サイト あり
こちらもcheck!:配信 CINEMA & DRAMA ▶▶ 『三体』
▶世界的ベストセラー小説の実写ドラマ化 劉慈欣(リウ・ツーシン)による壮大なSF小説を『ゲーム・オブ・スローンズ』製作陣が実写化。1960年代、文化大革命で物理学教授の父を殺された天文物理学専攻の女子大生・文潔(ウェンジェ)は、その後科学秘密基地で働くことに。それから数十年後の現代、優秀な物理学者が次々と怪死する事件が起きる。イギリスの科学者たちが真相を探る中でVRゲーム「三体」に行き着くが。舞台や人物に変更を施しラブ要素を濃く翻案、異星文明の襲来に対峙する姿を描く。小説では難解だった現象を紐解く映像にも目をみはる! ・Netflixで独占配信中 ・公式サイト あり ※公開につきましては、各作品の公式サイトをご参照ください。 Staff Credit イラストレーション/SAITOE こちらは2024年LEE5月号(4/6発売)「カルチャーナビ」に掲載の記事です。