「レッスン期間なくデビューした」渡辺美奈代から見る“今どきのアイドル“とは
80年代に一世を風靡(ふうび)した「おニャン子クラブ」。そのメンバーである渡辺美奈代さんは当時、デビューイベントで1万人を集客するほどの人気でした。アイドル時代を振り返り、「ファンとの距離感は絶妙だった」と言います。今年、ソロデビュー35周年の渡辺美奈代さんに、デビュー当時のことや今のアイドルに対して思うことを伺いました。(スポーツ報知/Yahoo!ニュース Voice編集部)
レッスンなしでアイドルに
--1985年11月末に、「おニャン子クラブ」のオーディションに合格。当時のおニャン子クラブは、発売するレコードが軒並みオリコンチャート1位を獲得するなど、アイドルの中でもトップを走る存在でした。突然ですが、これまでの人生で最も輝いた15分はいつですか? 美奈代さん: 15分ですか、何でしょうね。たぶん、デビュー前に武道館でイベントさせていただいた時ですかね。今、そのデビュー当時のVTRを見ると、やっぱり16歳で若いというのもあるのかもしれないですけど、夢いっぱいの、キラキラしているなという感じはしますね。 --今のアイドルと美奈代さんがアイドルをしていたころとの違いは何でしょう? 美奈代さん: 違うと言うか、私は「隣に住んでいる子がタレントになった」という、そういうスタイルで芸能界に入ってきましたが、今の(アイドルの)子はそうじゃないですもんね。踊りにしてもお芝居にしても、皆さん練習されてプロとしての意識が高いと思いますので、私たちとちょっと比較するのは失礼かなとも思ったりもします。 --でもアイドルとしてデビューする前はトレーニングされたんですよね? 美奈代さん: トレーニング? 全然していないです。オーディションを2週間した後、受かってすぐに芸能活動だったので、レッスンをする期間もなく、アイドルになったんです。なので、頑張ります。これから(笑)。
絶妙だった80年代アイドルの「ファンとの距離感」
--1980年代前半には松田聖子さんや松本伊代さん、小泉今日子さんなどがデビュー。渡辺美奈代さんがデビューしたのが1980年代後半でした。80年代のアイドルは「手の届かない隣のお姉さん」と例えられたほどファンと絶妙な距離感を保っていました。振り返って、そのことについてどのように思われますか? 美奈代さん: 「手が届きそうで届かない」というその「距離」というんですかね、そういうのは確かに絶妙だったかもしれないですね。80年代はその「届きそうで届かない」という雰囲気がまだ残っていたんですよね。私たちが作ったのではなくて、それまでのアイドルの方たちが作ってくださったレールがその距離感で、私たちはたぶんそこに乗っからせていただいた。そこまではちょうどいい距離感だったんじゃないですかね。