高良健吾が青春時代に「僕のことを歌ってくれている」と衝撃を受けたアーティストは?
ラッパーのZORNの魅力
高良は「楽器が必要ない」という理由から、自身でラップの歌詞を書いた経験もあるそうだ。Jラップが好きな高良はラッパーのZORNと交流があるという。 クリス:仲いいんですよね。 高良:年に1、2回はごはん食べたりしますね。 クリス: ZORNくんの魅力はなんでしょうか。 高良:男としてかっこいいですね。いろいろな経験を経ていると思うんですけど、ZORNくんと対峙するときに立派な人だなあというか大きいなあと感じますね。 クリス:いろいろ経験しないと、自分の中に取り入れないと表現できないというか、作品は作れないわけであって。でもやっぱりラップは生々しいですよね。 高良:生々しい中に家族や仲間があって。やっぱりかっこいいです。 クリス:ZORNの曲だったら何が一番好きですか? 高良:昔から聴いてましたけど、ZORNくんの魅力は「今が一番好き」という風に上がっていくんです。一番好きな曲はあげづらいけど、『Love Yourself』はすごく背中を押してもらいましたし、『In The Neighborhood』は一昨年やっていた映画の自分のテーマにしていました。選びづらいですけどね。ほとんどいいです。 クリス:生きざまみたいな部分がね。1曲がどうのこうのということではないんですね。 高良:ではないですね。 クリス:基本的に今はどちらかというとヒップホップ寄りですか? それともいろいろなものを聴くのかな。 高良:なんでも聴きます。自分が好きなものはなんでも聴きますね。
印象的だったライブ
続いて高良が、印象的だったアーティストについて語った。 高良:2023年はいろいろな人たちのライブを観に行ったんですけど、かっこいいな、すごいなと思ったのは坂本慎太郎さん。やっぱり違うなと思いますね。 クリス:どのあたりでそう感じますか? 高良:唯一無二。「なんか違う」という感じ方をします。肌から聴けるような感じですかね。 クリス:ほかのアーティストとはまた違うオーラというか表現? 高良:間違いなく。歌詞だって、そんな共感とかじゃないと思うんです。でも歌詞にも感動するし。ゆらゆら帝国のころから聴いていたので、またちょっとソロになってから違いますよね。 クリス:ほかには? 高良:ZORNくんの幕張もすごかったですし、踊ってばかりの国とか。20代の頃よくフェスに行っていたんですけど、そのときに一度だけ観たことがあるCoccoさんはずっと忘れられない景色がありますね。 高良はほかにも忘れられなかった出来事として、20代後半に訪れたキューバでのあるアーティストのライブを挙げた。 高良:キューバの街を歩いていたときに、ローリング・ストーンズのバンドTを着ている人たちがズラズラとある方向に向かっていて、「今日何があるんだ?」と訊いたら「ストーンズのフリーライブだよ、知らないの?」って言われて。 クリス:すごいですね。 高良:僕はちゃんと聴いたことがなかったんですけど「ついて行ってみよう」と思ってついて行って、ストーンズのフリーライブをすごく前で観ました。 クリス:50万人いたそうですね。 高良:1カ所にこんなに人が集まるのかって。意味がわからなかったです。建物にもたくさん登ってるし。 クリス:広場みたいなところで。 高良:だだっ広い広場で。ちゃんと知らないのに前に行きました(笑)。 クリス:よく50万人をかきわけて。 高良:かなりかきわけて行きました。 クリス:初ストーンズはどうでしたか? 高良:めちゃくちゃエネルギーがあったし、かっこよかったです。 クリス:独特ですよね。そんなに複雑なことはやっていないんだけど、本物感満載ですよね。