トキワ荘の隣にマンガ家のたまご2人が入居 /東京
人気マンガ家の故・赤塚不二夫の仕事部屋だった紫雲荘(豊島区南長崎3丁目)202号室に、マンガ家を目指す2人が入居することになり、入居式がこのほど行なわれた。 豊島区によると、紫雲荘は、トキワ荘だけでは手狭になった赤塚不二夫が仕事部屋として借りた隣のアパートで、今も現存する。今回入居したのは、マンガ家をめざす若者を応援する「紫雲荘活用プロジェクト」の第2期生。梶川岳さん(23歳・名古屋市出身)と姫野裕忠さん(25歳・富山県出身)の2人。 梶川さんは「東京は刺激のある街。その刺激を作品に活かしていきたい」、姫野さんは「読んだ人の心に残る作品を描いていきたい」とそれぞれ抱負を語ったという。 入居式では、豊島区内に本社がある名村大成堂からマンガ原稿用紙3000枚が2人に贈られた。同社の石川久樹・営業部長は「私も昔は『まんが道』を愛読しマンガ家を志した時期があり、材料代を財布と相談しながら購入していたのを思い出します。これからがんばってください」とエールを送った。 紫雲荘活用プロジェクトは、トキワ荘のあった街の地域文化の継承と発信に取り組む「トキワ荘通り協働プロジェクト」の事業の一つ。最長3年間、月額家賃4万円のうち二分の一の2万円が補助される。