米SEC、「イーサリアム現物ETF」申請書類を発行体に返却、開始時期は先延ばしか=報道
SECが「イーサリアム現物ETF」申請書類を発行体に返却
米証券取引委員会(SEC)が、「イーサリアム現物ETF」発行体らより申請されていたS-1申請書類を返却し、再提出するよう求めたとメディアThe Block(ザ・ブロック)が6月29日報じた。 報道によるとSECは、申請書類に軽微なコメントを付け、発行体らにそれに対応するよう伝えたとのこと。修正した書類は7月8日までに再提出するよう求められているとのことだ。 ただし、この再提出は最終的な承認プロセスではなく、同ETFの取引開始までには、少なくとももう1回の書類提出が必要になる見込みだと関係筋からの情報として、報じられている。 「イーサリアム現物ETF」に関しては、5月23日に19b-4申請書がSECより承認されていた。19b-4は、自主規制団体による規則変更案の提出を行うための申請書類。「イーサリアム現物ETF」を承認するために必要なプロセスだ。ブラックロック(BlackRock)、ヴァンエック(VanEck)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)ら8つの資産運用会社による「イーサリアム現物ETF」が承認されている。 今回返却されたS-1申請書類は、同ETF承認までの次段階のステップとなる。なお同申請書類については期限が設けられていない。そのため承認されるタイミングは、SECの対応次第となっている。 ロイターは先日、「イーサリアム現物ETF」が早ければ7月4日に承認される可能性があると、関係者筋の情報として報じていた。 今回のザ・ブロックの報道が正しければ、米国初の「イーサリアム現物ETF」の取引開始時期は先延ばしになったことになる。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)