セコガニの給食に児童ら笑顔 慣れた手つきで甲羅外し、美味堪能 豊岡、新温泉の小中学校
子どもたちに地元の豊かな海の幸を知ってもらおうと、兵庫県豊岡市と同県新温泉町の小中学校で、給食の時間にセコガニ(ズワイガニ雌)が振る舞われた。1人1匹ずつが配られ、子どもたちは上手にカニをばらしては、旬の味覚を堪能した。(阿部江利、長谷部崇) 【別カット】給食で提供されたセコガニを味わう児童 同市気比の港小、港中では12日、地元の但馬漁協津居山支所所属の底引き網漁船でつくる「津居山港機船底曳網組合」が提供したセコガニ計158匹が給食に登場。港小2年生の教室でも、給食を平らげた児童から順番にカニを食べ始め、甲羅から脚や卵を外しておいしそうに頰張った。 父親がカニ漁船で出漁中という男児(8)は「甲羅がすべすべ。カニは脚の部分が好き」と笑顔を見せた。女児(7)も「おばあちゃんを見て食べ方を覚えたよ。カニ大好き」と喜んでいた。 13日には竹野小(同市竹野町竹野)で、同町在住で香住支所所属の漁師が提供したセコガニ計約170匹が振る舞われた。 新温泉町でも、浜坂漁協の船主組織「浜坂機船底びき網漁業協会」が12、14日、町内の小中学校8校にセコガニ約990匹を無償提供した。 照来小(同町桐岡)では、児童と教諭約60人がご飯やレンコンのあえ物、みそ汁などと一緒にゆでたセコガニを味わった。 ランチルームに集まった低学年は「カーニ♪ カーニ♪ カーニ♪」とルンルン気分。食べ慣れない1年生は教諭が食べ方を教えたが、2、3年生になると慣れた手つきで甲羅を外してカニみそや内子にかぶりつき、脚にかじりついて身を味わった。 3年の女児(8)と男児(9)は「脚の身やカニみそがおいしかった。おいしいカニを食べさせてくれてありがとう」と話した。