全国体力テスト、大分県の中2男子が「体力合計点」2年連続トップ…休み時間使って運動「一校一実践」
スポーツ庁が公表した今年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)」で、大分県内の中学2年の男子が「体力合計点」で2年連続で全国トップとなった。小学5年の男女はいずれも全国2位で九州・沖縄でトップ。中学2年女子は全国10位だった。県教育委員会は小学校で体育専科教員を設けていることや、授業外でも体力向上を目指す「一校一実践」といった取り組みの効果だとしている。 【画像】文部省が発行した「体育(保健体育)における集団行動指導の手引(改訂版)」に掲載された体育座りのイラスト
県教委によると、調査は今年4~7月、小5と中2を対象に実施。公立小247校の8949人と公立中124校の8433人が参加した。50メートル走や握力、反復横跳びなど8項目の測定結果を点数化した。
合計点の平均は、小5男子が55・81点(全国平均52・54点)、小5女子が57・07点(同53・93点)、中2男子が44・81点(同41・69点)、中2女子が48・69点(同47・22点)で、いずれも全国平均を上回った。 項目別でも、中2女子の上体起こしを除く全種目で全国平均を上回った。
県教委によると、小学校については担任教員とともに体育の授業を行う専科教員を全国に先駆けて2009年度から配置し、22年度には体育教諭が教える担任制専科教員も導入した。
また、「一校一実践」を掲げ、各学校でイベントなどを企画。休み時間を使って運動時間を増やし、積極的に体力向上に取り組んでいる。
ただ、アンケート結果では、1週間当たりの運動時間が小5は男女とも前年に比べて減少した。県教委体育保健課の佐保宏二課長は「運動する子としない子の二極化の傾向が見られる。授業の改善のほか、学校と家庭、地域が連携して運動習慣の形成につながるよう取り組みたい」と話した。