「守ろう救急医療」宇部・小野田圏域の3市長らが訴え【宇部】
宇部・小野田保健医療圏の救急医療体制が切迫していることを受け、圏域の宇部、山陽小野田、美祢市の市長ら7人が2日、宇部市役所で「守ろう救急医療 救おう大切な命」と題した緊急アピールを行い、圏域の住民に救急車の適正利用などを訴えた。 高齢化の進行で救急医療がさらに必要とされる一方で、県内の病院勤務医の平均年齢は、2010年の46・0歳から20年は48・9歳(全国平均は45・1歳)と、医師の高齢化が進み、さらに今年4月から始まった医師の働き方改革により、救急医療に携わる医師が不足している。 そんな中で、同圏域の救急搬送件数は、23年に過去最多の1万1654件となり、20年の8483件から2割以上増加。救急医療の輪番体制維持が困難な状況となっている。 緊急アピールでは▽普段からかかりつけ医を持ち、緊急時の相談をしておく▽緊急性のない夜間受診をせず、可能な限り日中の時間帯に受診する▽救急車を呼ぶか迷ったときは、電話相談窓口(大人の症状=#7119、子どもの症状=#8000)を利用する▽慌てず考え、救急車は緊急性のあるときにだけ利用する-の4点を呼び掛けた。 篠﨑圭二宇部市長は「今年度は輪番体制が組めない可能性もある状況だったため、市民の皆さんにこの現状を知ってもらおうと今回のアピールに至った。救急医療を維持するため、適切な受診、救急車の適正利用に理解を」と訴えた。