「全ての道はエヌビディアに通ず」、ハイテクに資金流入-BofA
(ブルームバーグ): 人工知能(AI)の熱狂は今週、米半導体大手エヌビディアの時価総額を一時的に世界最大に押し上げた。そうした熱狂を背景にテクノロジーファンドにも記録的な資金が流入していると、米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらが指摘した。
BofAがEPFRグローバルのデータを引用して記したリポートによれば、19日までの1週間に約87億ドル(約1兆3900億円)がテクノロジーファンドに流入した。
ストラテジストのマイケル・ハーネット氏は、フランスの政治的混乱で欧州が低調な中、「『全ての道はエヌビディアに通ず』というトレーディングの傾向が再び強まっている」と指摘した。
米国株は今週、過去最高値を再び更新。エヌビディアの時価総額は約3兆3000億ドルに達してマイクロソフトを一時上回り、同ベースで世界最大の企業となった。ゴールドマン・サックス・グループなどウォール街金融機関のストラテジストはここ最近、S&P500種株価指数の年末目標を上方修正している。
ただ、投資家がAI関連へのエクスポージャーを増やす必要性をなお感じている一方、「あらゆる資産運用者が株式の集中リスクを懸念している」とハーネット氏は指摘した。
そうした中、フランスのマクロン大統領が国民議会(下院)解散・総選挙を発表したことを受けて欧州株の上昇の勢いは弱まっている。欧州株のファンドからは10億ドルが流出。純流出は5週連続となった。
一方で世界の株式ファンドには256億ドルが流入。純流入の額は3月以来最大となった。
原題:All Roads Lead to Nvidia as Tech Sees Record Inflows, Says BofA(抜粋)
--取材協力:Michael Msika、Alexandra Semenova.
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Sagarika Jaisinghani