「鉄軌道を断念」富士山登山鉄道を路線変更 ゴムタイヤで走る“富士トラム”を新たに提案 山梨・長崎幸太郎知事
山梨県は富士山登山鉄道構想を大きく路線変更をしました。 長崎知事はこれまで構想の前提となっていたLRT=次世代型路面電車を断念し、「富士トラム」という、レールを敷かずゴムタイヤで走行する交通システムの導入を検討すると明らかにしました。 【写真を見る】「鉄軌道を断念」富士山登山鉄道を路線変更 ゴムタイヤで走る“富士トラム”を新たに提案 山梨・長崎幸太郎知事 山梨県 長崎幸太郎知事: 「これまで検討を積み重ねてまいりました鉄軌道を断念し、新たに富士トラム構想を提案する」 富士山登山鉄道構想について県は富士スバルラインに軌道を整備し、次世代型路面電車を走らせるLRTを「有効な手段」としていました。 総工費に1400億円を見込み、1人1万円の料金で年間300万人が利用すると黒字化できるとしています。 しかし、地元の富士吉田市や神社、山小屋関係者で作る団体などが構想に反対し、7万人分の署名も県に提出していました。 富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚代表 :(13日) 「富士山をこれ以上、傷つけないでいただきたいというのが根幹」 先週の反対団体との意見交換会のあともLRTは技術的にも可能で有力な手段と述べていた長崎知事ですが、きょう18日の会見で…。 山梨県 長崎幸太郎知事: 「皆様の懸念をしっかり受け止めて鉄軌道に代えて、ゴムタイヤで走る新交通システムに転換する」 反対派の懸念を受け入れて、LRTの導入を断念し、「富士トラム」という新しい方式の導入を提案すると明らかにしました。 富士トラムはスバルライン上に引かれたマーカーを感知したセンサーの誘導で走行し、車体にはゴムタイヤが装備されます。動力は燃料電池を想定し、最大120人を最高時速70キロで輸送するとしています。 県は富士トラムのメリットに鉄道のレールを敷く工事が不要になるため、これまでに想定した1400億円の総工費の6割から7割が削減でき、軌道法の適用で他の車両が走行できなくなり、来訪者のコントロールにもつながるとしています。 山梨県 長崎幸太郎知事: 「まさに電車とバスの良いとこどり。富士山の課題解決はもちろんのこと