バットと目線、同じ高さで 明石商、狭間流練習でバント量産 /兵庫
<センバツ2019> センバツ第5日の27日に1回戦で国士舘(東京)との対戦が決まった明石商。投手を中心に守り切る野球を身上とする両チームだけに、いかに好機でバントを決められるかが勝敗を分けそうだ。明石商はバントを多用することで知られるが、冬場は顔の正面で球をとらえる独自の基礎練習を取り入れ、技術を磨いてきた。【黒詰拓也】 昨年末のある日、ノック練習を終えた部員たちが投手役と打者役の2人1組になり、バント練習を始めた。打者は5メートルほど離れた投手に正面を向いて立つと、バットを目線の高さで水平に固定した。投球に合わせて、打者は両膝を曲げたり伸ばしたりしてバットの高さを調整し、目の前で球をとらえて丁寧に転がした。 この独特な練習の意図について、狭間善徳監督は「目線の近くで球を当てる感覚を体に染み込ませるのが狙い」と語る。目線とバットを同じ高さに合わせれば、球を当てるのが簡単になるという。選手たちも慣れたもので「怖くないですよ」と笑顔で語った。 明石商打線は昨秋の公式戦9試合で28個ものバントを決めた。壺阪圭祐コーチは「相手がバントを警戒している中でも確実に決めるため、緊張感を持って日々練習している」と話す。 「攻撃の流れを加速させるために、バントは1回で決めるべきだ」と常に確実なバントを求める狭間監督。磨き上げた技術でナインは初戦突破を目指す。 〔神戸版〕