【有馬記念】中心は10年で4勝、7連対の3歳馬 展開のカギを握るのはタイトルホルダー
兄アイアンバローズが踏ん張れば、ジャスティンパレスが台頭
イクイノックス、リバティアイランドこそいないものの、この秋見せ場を作った馬や実績馬が相当そろい、今年は実力伯仲、馬券偏差値高めの争いになりそうだ。ここからは前走成績を参考にしっかりチェックしよう。 前走国内GⅠは【7-8-8-89】勝率6.3%、複勝率20.5%と最有力。残る好走例は前走海外【2-1-2-5】勝率20.0%、複勝率50.0%が大半を占める。スルーセブンシーズの凱旋門賞が【1-1-2-5】勝率11.1%、複勝率44.4%。タイトルホルダーやディープボンドがこのローテで負けており、基本はダメージを心配したくなる。スルーセブンシーズは4着と最後まで力を出し切った印象もあり、どこまで回復しているか、状態面を見極めよう。なお、ウインマリリンの米国遠征組は出走がない。引退レースであり、無理な仕上げはなさそうだ。 スルーセブンシーズの父ドリームジャーニーは09年宝塚記念、有馬記念の勝ち馬で、グランプリに滅法強いステイゴールド系。逆境に強く、最後の最後もっとも苦しい場面で火事場の馬鹿力的強さを発揮する。スルーセブンシーズもここ2走はそんな走りを見せていて、見限れない。年明けは3勝クラスに所属しており、今年最大の上がり馬でもある。勢いは侮れない。 話を国内戦線に戻そう。前走GⅠの内訳は天皇賞(秋)【3-2-1-12】勝率16.7%、複勝率33.3%、ジャパンC【2-2-4-44】勝率3.8%、複勝率15.4%、菊花賞【2-2-2-7】勝率15.4%、複勝率46.2%が基本路線で、エリザベス女王杯【0-2-1-21】複勝率12.5%まで。 天皇賞(秋)は3着以内【3-1-1-2】なので、好走が条件になる。ジャスティンパレスは流れが厳しくなりスタミナ勝負になれば台頭しそうだ。タイトルホルダーと兄アイアンバローズがどこまで意識し合うのか。弟としては兄にがんばってもらいたい。 間隔が中3週と詰まるジャパンCはやや分が悪い。着順内訳も必ずしも上位好走が条件でもなく、5着【0-1-0-1】以内はゾーンに入る。スターズオンアース、ドウデュース、タイトルホルダーは候補だ。ルメール騎手に戻るスターズオンアース、武豊騎手が帰ってくるドウデュース、そして引退レースのタイトルホルダー。三者三様で面白い。 タイトルホルダーは昨年、凱旋門賞帰りで状態面に不安があったが、今年は順調にきた。有馬記念は前半の流れ次第で長距離寄りか中距離寄りか、問われる適性が入れ替わる。自身が残るには前半から厳しい流れを演出したいところだろう。