森永卓郎の新刊『ザイム真理教』刊行を、大手出版社が断った「大人の理由」
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(1月31日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』を出版した経緯について語った。 【写真2枚】女性アナウンサーとの2ショット写真を撮る森永卓郎氏
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。1月29日(月)~2月2日(金)のゲストは経済アナリストの森永卓郎。3日目は、『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』を出版した経緯について― 黒木)2023年に刊行された『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』ですが、去年(2023年)の6月に出て、もう16刷りなのですね。 森永)いま18刷りで、11万7000部まできました。でも、大変だったのですよ。私はこれまで100冊以上の本を出しているので、「どこか出してくれるだろう」と思い、今回は出版社を決めずに書いていました。ところが、原稿を書き上げて編集者に見せたら、大手出版社の編集者は「嫌だ」と出版を断ってきたのです。ですので、実は1度、出版自体を諦めました。 黒木)そうなのですね。 森永)最後に一縷の望みを賭けて、三五館シンシャの社長・中野長武さんに原稿を送ったのです。すると中野さんからすぐに返信が来て、「これは世に問うべき本だ。うちでやりましょう」と。「僕はこの出版社を1人でやっているので、犠牲者は僕と森永さん2人です。2人でやりましょう」と言ってくれて、日の目を見ることになりました。 黒木)言論の自由が急速に失われてきたことは、森永さん自身が肌で感じていらっしゃるから、新聞やテレビの番組でも……。 森永)ラジオは比較的、大丈夫なのですけれど、テレビは軒並み降ろされました。 黒木)「この本を出そう」と思われたのは、日本がいい国になって欲しいからですよね? 森永)このままだと、国民負担率は上がる一方なのですよ。以前は「国民負担率100%になって、稼いでも全部持っていかれるぞ」と言っていたのですが、それは間違いでした。カルト教団は収入の全部を献金させるだけでは済まず、家を売らせたり貯金を解約させたりして、そこからも貢がせます。だから「国民負担率百数十%」があり得る社会なのです。 黒木)収入の100%を持っていかれるだけでなく、このままだと100%以上になってしまう。 森永)そうです。「そんな国でいいのか?」と思います。