〈新NISA〉暴落で「得する人」と「損する人」の決定的な違いとは?…資産を増やすため勇気を出して行うべき「下落時の対応」
株というのは「上がると買いたくなり」「下がると買いたくなくなる」ものですが、その考え方では儲けを手にすることはできません。本記事では『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)から著者の長田氏が、暴落時にとるべきスタンスと新NISAの活用法を詳しく解説します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
相場には「1年に数回の調整」「5年に1回の暴落」が訪れる
株式投資でつき合わないといけないのが、市場の下落局面です。中でも市場が激しく下落する暴落は株式市場にはつきものです。株価が上がっているときには一日に何度も株価を見たくなるものですが、暴落しているときは見たくなくなるものです。 株価は通常であれば、その企業(銘柄)の収益性や成長性から見て、買い方と売り方の価格バランスが取れている位置でおおむね株価が推移しています。しかし、経済にマイナスとなるショックが発生したときには、一時的にその需給バランスが崩れます。恐怖心に負けて安値で手放してしまう投資家や、現金を確保したいという売り手の勢いが強くなるので、取引が成立する価格(株価)が安くなります。 こうしたショック安による市場全体の暴落時には、個々の銘柄の事情より市場全体の事情が優先しますから、たとえどんなに業績のいい銘柄だろうとどの銘柄も一斉に売り込まれてしまいます。 たとえば近いところでいうと、2020年3月から世界市場を襲った新型コロナショックによる大暴落が挙げられます。米国市場をはじめとする世界市場は大暴落。日本市場も連日の大暴落で下げ止まる気配も見せず、まるで底なし沼に飛び込んだような恐怖に陥った投資家がほとんどでしょう。 あまりの恐怖に耐えきれずに持ち株を売り飛ばして損切り。しかし、結果的にはそこが大底で下げ止まり、その後の上昇局面では「またいつ下げるか」という恐怖感から手が出せずに、売ってしまった株の値上がりをただただ悔しい思いで見ているだけ。そんな方も多かったのではないでしょうか。 結果的に見ると、コロナショック大暴落で売っていない、あるいは買っていれば、その後の株価上昇で利益になっていたのです。コロナショックによる大暴落は極端な例としても、株式市場では“1年に数回”は「調整」という名の下落局面が来るものです。 そして“5年に1回”程度の割合で、いわゆる「〇〇ショック」と呼ばれるような大きな暴落が襲ってきます。どうやらそれが相場のリズムのようで、振り返ってみればおおむね“1年に数回の調整”“5年に1回の暴落”が来ているのです。