コロナ5類移行から1年経過 宮城県でも後遺症に苦しむ患者が後を絶たず
khb東日本放送
新型コロナウイルスが5類に移行して1年が経過しましたが、倦怠感など後遺症に苦しむ患者が今も絶えません。東北大学病院の医師に現状を聞きました。
東北大学病院の高山真医師です。2年ほど前から医療機関の紹介で後遺症の外来を受け入れています。 最初の1年で約150人の患者を診察しました。コロナが5類に移行してからの1年でも100人以上を診ていて、最近も患者は減っていないと言います。 東北大学病院高山真医師「お仕事されてるような年齢の方々が結構多くて、仕事ができなくなるような疲れ、倦怠感、疲労感、頭の機能の低下、身体の痛み、あとは不眠、頭痛ですね。複合的に絡んで紹介される方々が多いですね」 社会生活への影響も大きく、高山医師の患者には2年以上仕事に復帰できない人もいます。 東北大学病院高山真医師「比較的、女性の方が多いかな。前からあった更年期の症状がひどくなったりとか、最近では学生さんですかね。勉強されている方々で、頭がモヤモヤして勉強が進まないとか」 一方、症状に応じた治療や時間の経過で快方に向かう患者も多く、倦怠感や不眠には漢方薬、呼吸器系はたんを切る薬で対応しています。 検査の過程でがんや睡眠時無呼吸症候群など別の病気が見つかることもあり、異変を感じたらまずは相談するよう呼び掛けています。 東北大学病院高山真医師「朝きちっと起きていた人が起きられなくなるとか、明らかにはっきりとした症状が出てくると怪しいとなると思います。はじめはやはり、かかりつけ医とかあれば相談していただく」 コロナの後遺症の1つに、頭の中に霧がかかったようにモヤモヤするブレインフォグがあります。 高山医師の診療科ではどのような症状がブレインフォグにあてはまるのか独自にチェックシートを作っていて「物忘れが多い」「思うように言葉が出ない」「軽い作業でも、その後動けなくなる」など10項目のうち、半分以上に当てはまるとブレインフォグの疑いがあるとみています。
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