マスク氏に倫理基準適用を、米上院議員が政権移行チームに要請
[ワシントン 17日 ロイター] - 米民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員はトランプ次期政権の移行チームに書簡を送り、政府効率化を担う新たな組織を率いる実業家イーロン・マスク氏に他のメンバーと同じ倫理基準を適用するよう求めた。ウォーレン氏の事務所が17日に書簡を公開した。 マスク氏は米大統領選の選挙戦で7月にトランプ氏を支持して以来、同氏と親密な関係を強めている。 ウォーレン氏は「マスク氏の多大な私的利益は、彼が担う『非公式な共同大統領』としての役割と大きな利益相反がある」と指摘。 トランプ氏が新設する助言機関「政府効率省」は政府機関ではないため、マスク氏は政府職員ではないとした上で、「彼が直面する相反は大きく、同様の倫理基準に従う必要があるのは明らかだ」と述べた。 トランプ氏は12日に公開された米誌タイムのインタビューで、マスク氏が利益相反に直面する可能性について聞かれ、「イーロンは会社よりも国を優先していると思う」と答えた。 米独立監視機関「政府監視プロジェクト」のダニエル・ブライアン氏はロイターに対し、 歴代大統領は効率化委員会に実業家を起用することが多かったと語った。 その上で、今回のケースの大きな違いはマスク氏が投資している業界がまだ初期段階にあることだとし、トランプ氏が指名した規制当局の決定がその業界を変革し、マスク氏の特定企業に有利に働く可能性があると指摘した。