マルシェやステージで伏木に活気 高岡・国宝勝興寺(富山)で黄葉フェスティバル
能登半島地震で大きな被害を受けた富山県高岡市伏木地区のにぎわいを創出する催し「黄葉(こうよう)フェスティバル24」が19日、同市伏木古国府の国宝勝興寺で開かれた。マルシェやステージ発表があり、復興に向かって歩む伏木地区の元気な姿を大勢の来場者に届けた。 地震によりイベントや祭りの多くは中止や縮小を余儀なくされた。今回、伏木地区の経済団体「新風会」、地元の中道、湊町の両商盛会でつくる実行委員会が地区に活気をもたらそうと企画した。 マルシェでは、高岡商業高校の生徒が運営する模擬株式会社「りゅうりゅう」や地元の飲食店、事業所など18店が並び、新鮮な青果や温かい総菜などが人気を集めた。店舗の解体と仮店舗への移転が決まっている同市伏木湊町の食料品店「伏木食品」にはタマネギの詰め放題を楽しむ人や多彩な野菜を買い求める人が次々と訪れた。店主の伏木一弘さん(77)は「出店してよかった。伏木がにぎわっているとうれしい」と笑顔を見せた。
境内や本堂では、高岡第一高校のダンス部やジュニアコーラス「COLORS」などのパフォーマンスや紙芝居、落語などで盛り上がった。作品「メタモルフォーゼの縁側」が映画化された伏木地区出身の漫画家、鶴谷香央理さんのサイン会もあった。 家族5人で訪れた同市下関町の主婦、園部美里さん(33)は伏木地区の出身者で「地震前のような活気を感じた。これからも伏木を応援したい」と話した。北日本新聞社協賛。