セカンドキャリア選考導入 社会人教員確保へ 道教委
北海道教育委員会は25日、2025年度の教員採用候補者選考検査の実施要領を公表した。この中で、教員免許を持っていない会社員らが社会人経験を生かし、2年後に北海道の教員となる「セカンドキャリア特別選考」を導入すると発表した。4月に2度オンラインでの説明会を行う予定で、教職員の成り手不足改善につなげたい考え。 教員採用には、小中高、特別支援などの一般選考と専門分野を生かした特別選考があり、出願受け付けは4月8日~5月2日。1次検査が6月16日、2次検査は8月2~4日に行われ、結果は9月27日に発表される。 道教委によると、近年は教員志望者が減少し、24年度の出願倍率は小学校が1・6倍、中学校が2・1倍、高校が2・8倍と年々低下している。このため、免許を持たない既卒の社会人からも意欲のある人を募集することにした。 受験資格は3年以上民間企業などで正規勤務を経験した人や、2年以上の青年海外協力隊経験者が対象。検査合格後、2年後の年度末までに教員免許状を取得し、教壇に立つ。採用は若干名で、道教委はこの間サポートする。 長時間勤務を強いられてきた教員も働き方改革が迫られており、教員確保は大きな課題。来年の採用登録者枠は、小学校が400人程度、中学校が各教科合計300人、高校が198人程度を予定している。 教員採用の年齢制限は59歳まで。免許を所持しながら、かつては狭き門で教員になれなかった人も多くいることから、道教委では新卒採用を中心とした一般選考のほか、既卒の英検1級取得者やIT技術者など専門分野を生かした社会人特別選考なども行っている。また、昨年12月から大学3年時点での教養試験も実施するなど、受験環境の整備に取り組んでいる。 オンラインでの説明会は、4月9日と同11日のそれぞれ午後7時からの予定で、見逃し配信も行う計画。選考検査の内容や教員の魅力、待遇の説明や質疑応答もあるという。詳細は道教委のホームページへ。
釧路新聞