パリ・パラリンピック注目競技:パラ陸上を徹底解説!道具とサポート 伴走者にもメダルが授与される
パラ陸上では、選手たちの能力を最大限に引き出すために、競技用の道具やサポート者が存在します。 アスリートたちの輝きを捉えたパラスポーツ写真 義足や車いすは、単なる補助具ではなく、競技の一部として進化し続けています。 視覚に障害のある選手を支えるガイドランナーやコーラーのサポート者の存在は、選手の能力を最大限に引き出します。 今回は、パラ陸上の舞台裏で選手たちを支える道具とサポート役に焦点を当てていきます。
道具:義足と車椅子の技術革新
パラ陸上では、特別に設計された競技用の義足や車いすが選手の一部となり競技を支えます。 義足の素材にはカーボンファイバーが使われており、その義足の軽さと頑丈さは、選手がより速く、より高く動くための要です。特に「ブレード」と呼ばれる義足は、JやCのような形状で、選手が効率よく走ったり跳んだりすることをサポートします。 しかし、これを使いこなすためには筋力やバランスが求められ、技術と道具の融合がパフォーマンスの鍵となります。 車いす競技でも同様に、レーサーと呼ばれる競技用車いすが使われており、スピードと耐久性が求められます。マラソンでは、下り坂で時速70キロを超えることもあり、観客の目を引くと同時に技術と道具の可能性を感じさせます。 このレーサーの開発においては、HONDAやBMWやアロファロメオなども製品開発を行っており、軽量化、フルカーボンフレーム、空気抵抗なども考え、かつデザイン性にも優れています。
ガイドランナーとコーラー
視覚に障害のある選手たちが、トラック種目やマラソン種目に出場する場合は、ガイドランナーと呼ばれる伴走者と共に走ります。二人三脚のように、選手とガイドランナーは1つのロープを持ち合い、一定の距離を保ちながらコースを走るこの競技は、お互いの信頼関係が極めて重要です。 競技中はガイドランナーが選手よりも先に出たり、選手を引っ張ったりしてはいけません。必ず選手がガイドランナーよりも先にゴールしなければならないルールもあります。 選手の動きを細かく補佐する役割のガイドランナーは、選手に必要な視覚的な情報を、言葉と動きで的確に選手に伝えます。選手のパフォーマンスを左右する重要な存在のガイドランナー。表彰式では、選手と共にガイドランナーにもメダルが授与されます。 陸上のフィールド競技では、選手をサポートする「コーラー」の存在が重要です。特に、走り幅跳びのような種目では、選手の集中力とコーラーの正確な指示が結果に直結します。コーラーは、手を叩く音や声で、跳ぶ方向やタイミングを選手に伝えます。 視覚障害クラスの選手がスタートラインに立つと、競技場全体が静寂に包まれ、観客もその緊張感を共有できます。
パラ陸上の見どころ
パラ陸上では、選手の身体能力はもちろんのこと、選手を支える道具やサポート者と選手との高度な連携も見どころの一つです。 義足や車いす、そしてガイドランナーやコーラーが選手と一体となって競技が行われる様子は、パラスポーツならではの競技の奥深さを感じさせます。 これまで知らなかった人も、ぜひ一度、パラ陸上を観戦してみてください。競技の背後にある技術とサポートの役割に気づけば、新たな視点で楽しむことができるでしょう。