宿泊税「6000円未満」免税で調整 広島県、市町や事業者の要望踏まえ対象拡大
広島県が導入を検討している「宿泊税」を巡り、1人1泊5千円(消費税抜き)未満としていた免税対象を6千円未満に拡大する方向で調整していることが19日、分かった。県内の市町や事業者から免税対象を広げるよう求める意見が相次いだことを踏まえたとみられる。 【表】広島県の当初の宿泊税課税方針 複数の関係者によると、県は5千円未満を免税した場合、税収は年26億5千万円になると試算。6千円未満を免税した場合は年23億4千万円になると試算している。県は本年度内の県議会定例会への条例案の提出を目指しており、県議会側との調整を続けている。 県は当初、宿泊料金に関係なくホテルや旅館などから1人1泊一律200円を徴収する方針だった。ただ、県議会や事業者などの意見を踏まえ、修学旅行や野外活動といった学校行事を免除する方針に修正。さらにビジネス利用の宿泊客に配慮し、5千円未満の宿泊を免税対象とする考えを示していた。一方、学校関係でもクラブ活動の合宿は課税するとしている。 県は現在、5千円未満を免税対象とする宿泊税の案をホームページで公表し、21日まで県民の意見を募集している。6日にあった県内23市町の担当職員を対象にした説明会でも免税対象の拡大を求める声が出ていた。
中国新聞社