埼玉・西川口でペダル付き原付バイク取り締まり 外国人利用者目立つ
「モペット」といわれるペダル付き原付きバイクなど小型モビリティの交通違反や交通事故が全国的に増加しているなか、埼玉県警は14日、JR京浜東北線西川口駅周辺で小型モビリティなどの交通違反者に対する取り締まりや正しい利用に関する啓発活動を実施した。県警によると、県内では西川口周辺にモペットの利用者が多いといい、この日の取り締まりで7件の違反を確認し警告した。 【画像4枚】便利?危険?次世代モビリティーの「モペット」って何? モペットは道路交通法上、原付きバイクなどの運転免許が必要。歩道は走行できず、ヘルメットやナンバープレートをつけることなどの交通ルールを守ることが求められる。モーターを使用しなくてもこのルールは適用される。 特徴は一般的な電動アシスト自転車と違い、スロットルが付いていたり、アシスト能力が高くなったりしている点。モペットとして販売されているものもあれば、自転車にモーターを後付けしたものもある。 県警によると、西川口周辺ではモペットの利用者が県内の他地区よりも目立ち、飲食店の店頭などにナンバーのないモペットが止められているのを確認している。利用者には外国人も多数いるとみられる。 問題なのはモペットに乗る際のルールがあまり知られていない点。日本人でも正しく理解していないケースが多いとされる。ましてや外国人にはさらに周知されていない公算が大きい。 このため、取り締まりではまずは警告したうえで、道交法上の必要事項を満たせなければモペットには乗らないとの誓約書の提出を求め、二度目から検挙するという。 この日の取り締まりで摘発されたベトナム国籍の男性会社員(25)は「2年くらい前に友人から買ったものだが、自転車だと思って使っていた。ルールのことは全く知らなかった。免許は持っていないので、どうすればいいのだろう」と困惑した様子だった。 県警はモペットについて「違法な走行には厳正な指導、取り締まりを実施するなどして、多様化する交通の安全を確保していきたい」としている。 県警によると、令和3年以降6年4月末までに、県内でモペット利用者の人身事故は7件ある。このうち3件は外国人だった。また、4月30日にはさいたま市見沼区でモペットに乗っていた男性(30)がひき逃げされ死亡している。これは県内初のモペットでの死亡事故だった。