84歳・元デンマーク女王マルグレーテ2世「“奇抜で派手”なおしゃれファッション」即位52年、エリザベス女王と親交も
デンマークの女王マルグレーテ2世は、1972年に父である国王フレデリック9世の逝去を受け、数世紀ぶりの女王として即位しました。デンマークでは1953年に行われた憲法改正により、女性の王位継承が再び認められるようになっていました。 2023年の大みそか、女王は国民に向けて行う恒例のスピーチで、わずか2週間後に退位する意向を表明。2024年1月14日、デンマークには新たな君主、国王フレデリック10世が誕生しました。女王マルグレーテ2世の半生を振り返ります。
1968年
1967年にアンリ・ド・ラボルド・ド・モンペザ伯爵と結婚。 長男のフレデリック皇太子が誕生しました。結婚後、「王配(Prince)」の称号を授けられた伯爵は、フランス語読みの「アンリ」ではなく、デンマーク語の発音で「ヘンリック」殿下と呼ばれるようになりました。 デンマークでは、君主の名前は順番に「フレデリック」「クリスチャン」とするのが伝統。マルグレーテ王女の君主としての名は、父のフレデリックに次いで「クリスチャン」。そのため長男には、「フレデリック」と名付けました。
1972年
デンマークの女王としての初の公式ポートレート。国王フレデリック9世の逝去を受け、31歳で「女王マルグレーテ2世」として即位しました。即位後初の国民に向けてのスピーチでは、「父と同じように、皆さんから信頼される君主になりたい」と語りました。
1980年
若くして君主になるという、似た境遇にもあったイギリスの女王・エリザベス2世(右)とは遠戚でもあり、とても親しい間柄でした。2人は幼少期のニックネーム、「リリベット(エリザベス女王)」「デイジー(マルグレーテ女王)」でお互いを呼んでいたそう。“犬派”だったことも、エリザベス女王との共通点でした。
1992年
マルグレーテ女王のファッションは、(あくまでも良い意味で)「奇抜で派手」といわれてきました。デンマークのデザイナー、ジュリー・ブレガーさんはイギリス版『ヴォーグ』誌に対し、こう語っています。「女王はとても冒険的です。彼女は芸術家ですから、色に対する理解がまったく異なるのです。背が高いことからも、より印象的なコーディネートも着こなすことができます」