名将・鍛治舎巧監督がライバル強豪校を分析! 大阪桐蔭、健大高崎、報徳学園は夏にどう仕上げてくるのか? 全国地方大会見どころも解説
「甲子園は全試合録画していて、毎回チェックしています。甲子園を見れば、全国のレベルがわかる。我が校との比較もできるんです」 そう語るのは、県立岐阜商の鍛治舍巧監督だ。ご存じの通り、高校野球の指導者になる前は解説者として20年以上、甲子園の魅力をお茶の間に届けてきた。 【動画】名将・鍛治舍巧監督が逆算から導き出す方程式。独自メソッドで県立岐阜商を日本一へ 県立岐阜商のライバルとなる注目校など、夏の高校野球の見どころについて“解説者目線”で語ってもらった。
なぜ甲子園中継を欠かさず見るのか?
――以前、甲子園出場校の模様はかならずチェックされていると聞きましたが、今もやっているんですか? 鍛治舍監督 全試合録画してチェックをしています。早送りで観ています。全国に出場するチームはどういうレベルにあるのか、どういうラインにあるのか、知らないといけませんので。20年以上も解説していたら分かるんですよね。このレベルはベスト8だな、ベスト4にいくにはこのレベルに達しないといけないな、などと。 また、自分のチームの立ち位置と今の岐阜県の学校のレベルを比較することも必要ですから。 ――春から導入された“新基準バット”はどう見ていますか? 鍛治舍監督 バッテリーがどう対応するのか、注目して見ていました。投手はあまり苦労していなかったですね。やはり打者が苦労していました。夏にはきっとこの状況は変わるだろうと思っています。春の大会、隣の福井県大会ではホームランは「ゼロ」でした。他県の模様を見ながら、夏に展開すべき野球の形を模索しています。 ――今年の岐阜県のレベルはどう見ていますか? 鍛治舍監督 岐阜県も本塁打が少なかったですよね。全国的なレベルで見れば投手はそれほどレベルが高いとは思わないのですが……。やはりボールが速い投手が少ないので、ボールの反発を使えないから飛びにくい。センバツでは120キロ台の球速の技巧派左腕が抑えていましたよね。ただ夏になると打者も慣れて捉えられてしまうのではないか、と思っています。