日本の投手力の高さが際立ったプレミア12【立浪和義の超野球論】
つなぎを意識した人選
序盤の不振から立ち直り、決勝では逆転3ランも放った山田[中央]
プレミア12で日本は優勝を飾りましたが、一番の勝因と感じたのは、投手力の高さです。アメリカや中南米のチームはマイナーの選手がほとんどでしたが、強い球をしっかりと制球し、それぞれ自分の仕事を全うしていたと思います。 打線には関しては、なかなか点の入らない重い展開が続きましたが、これは国際大会ではいつものことでもあります。稲葉篤紀監督も、そのあたりは十分に分かっていたのでしょう。チームの軸に巨人の坂本勇人選手、楽天の浅村栄斗選手、西武の秋山翔吾選手と確実性の高いバッターをそろえ、秋山選手が故障で抜けたあとも、追加招集は巨人の丸佳浩選手でした。辞退者も多かった中での選択ではありましたが、重量打線というよりは、確実性の高い選手を置き、打線のつなぎを重視していこうという意図を感じました。 ソフトバンクの周東佑京選手もよかったですね。もちろん、彼の持つ高いスキルと修羅場に動じぬメンタルがあってこそですが、足というのは、こう着した場面を一変させる力があります。彼の使い方を見ていても、稲葉監督が・・・
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週刊ベースボール