センバツ21世紀枠の候補9校発表 8校が初 19世紀創立の伝統校も
第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の「21世紀枠」の各地区候補9校が8日、発表された。別海(北海道)▽仙台一(宮城)▽水戸一(茨城)▽帝京大可児(岐阜)▽富山北部▽田辺(和歌山)▽岡山城東▽大洲(愛媛)▽鶴丸(鹿児島)――の9校が選ばれた。 【写真で見る歓喜の瞬間】センバツの覇者たち 歴代優勝校 21世紀枠は2024年1月26日の選考委員会で候補9校から東西を区分せずに2校が選ばれる。前回まで3校を選出していたが、来春から枠数の見直しで1校減る。 9校のうち8校が初の候補校で、富山北部は水橋(後に統合)との連合チームで選ばれた21年大会以来、3年ぶり2回目の選出となった。 公立校は8校で、仙台一、水戸一、田辺、鶴丸の4校は1870~90年代に創立の伝統校。今秋の戦績は別海が北海道大会4強、仙台一、富山北部、田辺、岡山城東の4校は地区大会に出場したが、いずれも初戦で敗れた。県大会は富山北部、田辺、岡山城東が準優勝だった。 センバツや夏の全国選手権に出場経験がないのは別海、帝京大可児、大洲の3校。仙台一は1923、40、50年夏、水戸一は29、30、54年夏に出場し、いずれも初戦で敗れた。富山北部は69年に春夏連続出場し、夏は8強入り。田辺は春2回、夏1回で、直近では95年夏に出場。岡山城東は春3回、夏2回出場し、96年春に準決勝に進出した。鶴丸はセンバツ大会の会場が甲子園球場になった25年春に1回出場している。 21世紀枠は練習環境などの困難克服や地域貢献などを選考条件に加え、一定の戦績を挙げながら甲子園出場を逃している学校に出場機会を広げるため、01年から設けられた。選出された2校は一般選考校とともに、24年3月18日から13日間(準々決勝、準決勝翌日の休養日を含む)、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれる大会に出場する。組み合わせ抽選会は3月8日。【長宗拓弥】 ◇選考方法 第1次選考では、単独地区扱いの北海道を除く46都府県高校野球連盟が1校ずつ推薦。推薦された46校を8地区に分けて2次選考し、北海道を含む9地区で各1校の候補校を絞り込んだ。センバツ選考委員会当日に東西を区分せずに2校を選ぶ。残った7校は一般枠の推薦校として、各地区での選考対象に加わる。 ◇選考基準 21世紀枠はセンバツの招待大会としての特性を象徴し、高校野球の模範的な姿を実践している学校を以下の基準に沿って選ぶ。①秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上)が対象②以下の推薦例のいずれかに当てはまる学校。▽少数部員、施設面のハンディなど困難な環境の克服▽学業と部活動の両立▽数年間にわたり試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない▽創意工夫した練習で成果を上げている▽部外を含めた活動が他の生徒や地域に良い影響を与えている。