新入社員必読!「今から行きます」謙譲語に変換したらどうなる?【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】
【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】#59 敬語の基本編 ◇ ◇ ◇ 【シリーズ初回はこちら】メール編(1)好印象を与える「4つのポイント」言葉の選び方で誤解を招くことも 4月2週目を迎えました。新入社員の皆さんはちょうどさまざまな研修を受けている時期かもしれませんね。学生から社会人になって、立場や環境の違いから戸惑うこともたくさんあるでしょうが、中でも言葉遣い、特に敬語の使い方に悩む方が多いようです。 社会人になると年齢や考え方の違う人たちと仕事の話をしなければなりません。当然ですが、プライベートで友人と話すとき、社内で先輩と話すとき、取引先の人と話すときとでは、それぞれ使う言葉は違います。 丁寧に話しているつもりなのに、失礼だと怒られた。なぜだか思いが正しく伝わらない……。そんなことがあったとしたら、それはもしかしたら敬語の使い方に問題があるのかもしれません。 敬語は決して難しいものではありません。まずは敬語の基本ルールを理解し、その後は実際に使ってみる。先輩や周りの人が口にする言葉をしっかりと聞き、良いと思う表現は自分の中にも取り入れていくなど、日頃から言葉に意識を向けていると自然と語彙力は身についていきます。 年齢や立場が異なる人に対しても、敬意と自信を持って堂々と話すために、まずは敬語の基本を見ていきましょう。 ■敬語の種類 2007年2月の「敬語の指針」により、敬語は従来の「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類から、「尊敬語」「謙譲語Ⅰ」「謙譲語Ⅱ(丁重語)」「丁寧語」「美化語」の5種類に変更になりました。それぞれの働きを簡単に見ていきましょう。 【1】尊敬語…相手の動作を高め、敬う気持ちを表す 〈例〉お客さまが来る→お客さまがお越しになる/会長が話す→会長がお話しになる/先輩が発表する→先輩が発表される 【2】謙譲語Ⅰ…自分側がへりくだることで相手への敬意を表す 〈例〉先生に会う→先生にお目にかかる/お客さまに連絡する→お客さまにご連絡する 【3】謙譲語Ⅱ…自分側の行為、物事などを相手に対して丁寧に表す [丁重語]〈例〉今から行きます→今から参ります/田中一郎といいます→田中一郎と申します 【4】丁寧語…物事を相手に対して丁寧に表現する言葉 〈例〉資料だ→資料です/読む→読みます/ありがとう→ありがとうございます 【5】美化語…物事を美化するときに使う 〈例〉水→お水/酒→お酒 以上、5種類の敬語について見ていきました。基本的には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」をくくりとして考えても使い方に大きな違いはないでしょう。 (金森たかこ/マナー講師)