【開幕特集】16年ぶりのJ1…“初代王者”東京Vをけん引するのは23歳の主将MF森田晃樹 | J1リーグ
2024シーズンの明治安田J1リーグ各クラブとキーマンを紹介する。 【動画】吉田麻也と語るこれからのJリーグやブンデス注目チーム|内田篤人のFOOTBALL TIME
チーム紹介
16年ぶりにJ1の舞台に帰ってきた。1993年にJリーグ初代王者に輝いて以降は、黄金時代を築き上げた時期もあれば、クラブとして経営難に苦しみ、どん底も経験。とくにJ2暮らしが定着してしまった2008シーズン以降は苦難の日々が続いた。 それでも昨季にようやくJ1昇格のチケットを勝ち獲る。城福浩監督の下、チームは戦える集団へと成長し、下馬評を覆す躍進を披露。国立競技場で行われたJ1昇格プレーオフを制し、東京ヴェルディに関わる人の15年分の思いを成就させた。 生え抜きでキャプテンの森田晃樹や守備の要である谷口栄斗、前線の核である染野唯月は残留し、新戦力でも活きのよい若手や個性豊かな中堅が加わった。今季のJ1を賑やかすダークホースになる可能性は十分にある。
注目選手紹介:森田 晃樹
生年月日:2000年8月8日(23歳) 昨季成績:40試合1得点(J2) 緑の名門をJ1に昇格させたキャプテンだ。アカデミー時代からヴェルディのエンブレムを身に付け、トップ昇格を果たしてからもクラブ一筋で戦ってきた男は、昨季の1年で闘える技巧派に大きく変貌。どんなときも先頭に立って、チームをけん引した。キャラではなかった主将の役職も日が経つごとに板につき、J1昇格を決めた瞬間、大粒の涙を流していた姿は記憶に新しい。 元来、備わる巧さは健在で密集地帯でもくるりとターンして攻撃の起点を担えば、複数人に囲まれても決して失わないキープ力も抜群。相手の意表を突くスルーパスも絶品である。 自身によってもトップカテゴリーで戦うのは初めて。ヴェルディらしさ満点のボランチがJ1でどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。
注目選手紹介:谷口 栄斗
生年月日:1999年9月30日(24歳) 昨季成績:20試合1得点(J2) 現代のCBに必要な要素をしっかりと兼ね備えるディフェンスリーダーである。国士舘大学を経由して、クラブに戻ってきたアカデミー育ちの男は、プロ1年目となった2022シーズンからレギュラーに定着。34試合でピッチに立ち、プロの舞台でも十分に戦える能力があると証明した。そして、2年目の昨季は序盤戦のケガで前半戦はピッチを離れたが、復帰後は安定したパフォーマンスを披露。攻守両面で欠かせない存在であった。 1対1の強さやラインコントロールに長けているだけでなく、一つ先を予測して左右両足で蹴れるビルドアップ能力は大きな魅力。甘いマスクも含め、日本代表の谷口彰悟を彷彿とさせるプレースタイルである。 昇格1年目は苦しいゲームも少なくないだろうが、緑のゴール前にはこの男がいる。