「50分間にわたり一方的に責め続け」 "プレサンス"担当検事が刑事裁判に 検察官役の指定弁護士を選任
取り調べで暴言を吐いたなどとして、大阪地検特捜部の当時の担当検事が特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判に付された事件で、大阪地裁は26日、検察官役を務める指定弁護士2人を選任したことを明らかにしました。 付審判の決定を受けた田渕大輔検事(52)の指定弁護士に選任されたのは、大阪弁護士会所属の山口昌之弁護士と高山巌弁護士です。 田渕検事は、土地売却にからみ、学校法人の資金21億円を横領したとして、不動産会社元社長の山岸忍さん(61)らが逮捕・起訴された業務上横領事件で、山岸さんの元部下の取り調べを担当しました。 無罪が確定した山岸さんは、特別公務員暴行陵虐などの容疑で告発しましたが、地検が不起訴としたため、田渕検事の刑事裁判を開くよう、地裁に付審判を請求。 大阪高裁は8月の決定で、検事が取り調べで「約50分間にわたり、一方的に責め立て続けた」とした上で「検察官に迎合する虚偽供述を誘発しかねない」と指摘。 一連の取り調べは、陵虐行為にあたる疑いがあるとして、元社長の訴えを退けた地裁の決定を取り消し、審判に付すと決めました。 この決定を受け、地裁が大阪弁護士会に指定弁護士の推薦を依頼していました。 指定弁護士に指定された2人は取材に対し「審判に付された事実の有罪立証に向けて最善を尽くす」としています。
ABCテレビ
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