22歳久保建英は「無理をしていい」 欧州ビッグクラブに移籍するべきか【前園真聖コラム】
ソシエダで気持ち良くプレーしている分、決断が難しい時期
スペイン1部レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英は、4月21日のラ・リーダ第32節ヘタフェ戦(1-1)で後半開始から出場してチャンスを作った。特に後半34分、左サイドを突破してラストパスを送ったプレーは、ナイジェリア代表FWウマル・サディクが決めていれば決勝点になる場面だった。今シーズンの久保の活躍は安定していて、市場価値はどんどん上がっており、現在は6000万ユーロ(約99億円)。イングランド1部リバプールが関心を示しているとされ、来季はどこでプレーするのか気になるところだが、果たして、久保はさらなる高みを目指して活躍の場を移したほうがいいのか。元日本代表MF前園真聖氏は、難しさを口にする。(取材・構成=森雅史) 【動画】「落ち方キモい」 久保建英の強烈無回転シュートに衝撃「あれはとれんわ」「ワールドクラス」 ◇ ◇ ◇ 今季の久保建英は、すっかりチームの中心選手としての地位を確立しています。それだけに今は一番難しい時期だと言えるでしょう。 活躍すればするほど、市場価値が上がります。すると、サッカービジネスの場では移籍の話が持ち上がってきます。さらに多くの年俸を稼ごうとすると、ビッグクラブに行く必要が出てくるのです。 クラブも高額の移籍金を目当てに選手を売却しようとします。もちろん2029年までの契約は残っているとされていますし、最終的には本人の意志が重要になってきますが、その中でも久保は難しい選択を迫られる時期だと思います。 というのも、久保はレアル・ソシエダで非常にいい環境にいると思うのです。マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェでプレーした時のように、残留のために勝利優先でプレーするのではなく、上位を狙い、攻撃的にプレーできます。チームメイトからの信頼も高く、気持ち良くプレーできているのではないでしょうか。 ですが、次のステップを考えると、少なくとも欧州5大リーグの中のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出られる、悪くともヨーロッパリーグ(EL)の出場権を持っているチームということになります。プレミアリーグならアーセナル、リバプール、マンチェスター・シティ、ブンデスリーガならバイエルン・ミュンヘンやレバークーゼンというクラスのクラブがターゲットでしょう。