【英国】英、投資サミット開催 インフラなどで数十億ポンド誘致
英国政府は14日、ロンドンで「国際投資サミット」を開催した。スターマー首相は基調演説で、投資促進に向け「官僚主義的な手続きを廃止」するとともに、安定した政策運営を行うと強調。政府は、人工知能(AI)や生命科学、インフラなどの分野で数十億ポンドの投資を確保できると見込んでいる。 スターマー氏は、「時代に合わせて規制制度を刷新し、投資を妨げる官僚主義的な手続きを廃止する」と明言。「経済・競争当局をはじめとする各規制当局が経済成長を重視するよう」改革に取り組む方針を示した。また、政策が目まぐるしく変更された保守党前政権時代と異なり、総選挙で過半数を大きく上回る議席を獲得した労働党政権は、長期的視野に基づく安定した政策運営ができるとアピールした。 サミットに参加した米国の製薬大手イーライリリーは、英国で2億7,900万ポンドを投じて糖尿病や肥満防止向けの新薬開発を支援すると発表。米国のサイラスワン(CyrusOne)、サービスナウ、クラウドHQ、コアウィーブ(CoreWeave)の4社は英国で計63億ポンドを投じてデータセンターを建設する。 サミットに先立ち、スペインの電力大手イベルドローラは10日、英子会社スコティッシュ・パワーに28年までに240億ポンドを投資すると発表していた。 ガーディアンによると、サミットには米グーグルのルース・ポラット社長兼最高投資責任者(CIO)やエリック・シュミット元最高経営責任者(CEO)のほか、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)のエマ・ウォルムズリーCEO、米投資会社ブラックロックのラリー・フィンクCEOらも参加している。