独走VのAマッソが今さら気になる…「ワタナベお笑いNo.1」圧巻パフォーマンスに沼りそう
<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム> 記者も、いわゆる“新規”になりそうだ。 芸能事務所「ワタナベエンターテインメント」の所属で一番面白い芸人を決める「ワタナベお笑いNo.1決定戦2024」が15日、都内で行われ、むらきゃみ(36)と加納(35)の女性お笑いコンビ、Aマッソが結成15年目で初優勝した。 漫才やコントといったお笑いを生のステージで見るのは、記者にとってその日が初めてだった。“お笑いライブ初観覧”の感想は、控えめに言っても想像以上。会場内の何百人が同時に笑いの感情を引き出されて高揚したり、ステージに目も耳も一身に傾ける。同じ温度になって興奮する姿は、まるで一種のスポーツ観戦の場にいるよう。スポーツ取材の現場で味わった、肌感覚を思い出した。 Aマッソは終始さすがの存在感。初披露だったという1本目のネタは、むらきゃみが自分の彼氏と浮気する友人(加納)に反撃していくという内容。どんどんエンジンが掛かり、終盤に怒濤(どとう)の伏線回収が始まると、観客の視線が舞台1点に集中。舞台が暗転しても拍手喝采。すでに圧勝を認めるかのような鳴り響き方だった。 いざ決勝。「Aマッソ」の名前がコールされると、待ってましたと言わんばかりに観客の姿勢は前のめり。2本目のネタは「ホームステイ」が題材。むらきゃみのゆるいキャラに加納がキレ芸をかますという、雰囲気を変えた芸風。場内は笑い声であふれ、大勢は決した。 1本目のネタは審査員と視聴者投票の全6票を獲得。2本目でも5票を集め、独走状態。審査員も「アタマ一つ抜けている」と口をそろえ、ふかわりょうは「Aマッソはうちの(事務所の)宝です」と断言した。コンビ自体はすでにラジオのレギュラー出演や、地上波番組でもおなじみの売れっ子芸人だが、意外にも初戴冠。加納は「一生優勝しないコンビだと思ってました」と吐露。今大会を“ラストイヤー”と銘打っていただけに、喜びもひとしおだったようだ。 7月5日からは単独ライブ「縦」(東京・I’M A SHOWなど)開幕が待つ。加納は「『いけるクチやん』ってなった新規の人が単独来てくれたらいいですね」、むらきゃみも「いっぱいうちらのこと好きになってほしいです」と願った。 2人は22年8月の日刊スポーツのインタビューでも、当時行った単独ライブ「与(あた)、坐(いま)さうず」開催を前に、似た言葉を残していた。加納は「原点というか、ネタを見たことないっていう人も、もしかしたらいるかもしれない。気軽に来てほしい」。村上は「あれやな、『ワンピースの映画』ってことやな。(漫画を)読んでなくても映画だけいけるらしい」と人気作に例えて門戸を開放した。(当時の記事から抜粋) なんだか、Aマッソの沼が見えてきた。【望月千草】