【中国】動力電池を鉄道輸送、中国初の試験事業始動
動力電池を鉄道で運ぶ試験事業が19日、中国で始まった。中国初の試み。これまでは危険物として動力電池の鉄道輸送が認められていなかったが、鉄道の活用に伴い輸送効率の向上や輸送コストの低減が進むとみられている。 界面新聞が伝えた。試験事業は貴州省貴陽市―上海市、四川省宜賓市―上海市、重慶市―広西チワン族自治区北部湾をそれぞれ結ぶ3ルート。寧徳時代新能源科技(CATL)と比亜迪(BYD)の中国2大電池メーカーが生産する製品を運ぶ。海沿いの上海市と北部湾に運んだ後は海運で海外に輸出する考えとみられる。 試験事業は今年2月に中国国家鉄路局が具体案を示し、6月に輸送用コンテナの試験を実施していた。 中国の動力電池の輸送は道路輸送が全体の9割以上を占める。ただ1台の貨物車に搭載できる量は限られ、コストも水運や鉄道より高くついていた。 交通運輸省は動力電池の新たな輸出方法として、中国と欧州を往来する国際貨物列車「中欧班列」を活用することも検討している。